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限界Lovers
第18章 デキちゃった?
「…そんなに俺って不甲斐ないのか?」


どうにか絞り出した言葉にみなみは首を振る。


「じゃあどうして?」


「遥斗に迷惑かけたくない…」


迷惑?何が迷惑なんだ…


「俺は迷惑だなんて思ってないけど?」


「でも遥斗には…遥斗の人生があるんだよ」


愛らしいみなみの目からポロリと涙がこぼれた。


「俺の人生はみなみのものだよ 」


肩を抱き寄せ胸にみなみを抱く。


「そんなの…ダメだよ」


「どうしてだよ。みなみ俺の事信用してないのかよ」


「してるけど…遥斗が好きだから…遥斗には幸せになってほしい…」


「みなみと一緒にいる以上の幸せなんてないよ」


「でも…私は…」


しくしくとみなみが泣き出した。
俺と別れて一人で産むとでもいうのか…
どうしてそんなこと…


「どうして一人で抱えようとするんだよ。俺に頼れよ」


「遥斗…」


「…二人で生きていこう。ああ…三人か」


「三人?」


「みなみと俺と…お腹の子と」


「お腹の子!?」


バッとみなみが顔を上げる。


「な、な、何なのお腹の子って!?」


「みなみの腹の…」


「ええっ!?」


「眠いとか怠いとか酸っぱいもん食べたいとか…生理も遅れてるし」


「確かに遅れてるけど…何で知ってるの!?」


「……一緒に暮らしてれば分かるんだよ」


ここを突っ込まれると少しだけ気まずい。
だから話を反らすように話題を変えた。


「…みなみは何だと思ってたの?」


「不治の病」


「はあっ!?」


「だって会話の流れ的に…そんな…妊娠だなんて…」


みなみがお腹に手を当てる。


「実感ないよ」


「これからだろ」


「本当にそうなのかな…」


「明日、早く帰ってくるから医者に行こう」


「検査薬とかしてからの方がいいんじゃないかな」


「じゃあ明日検査薬買ってくる」


それからみなみとこれからの事を話した。
プロポーズは頭のすみにずっとあったけど、食べかけの弁当を前にしてするのも何だと思って言葉は改めてにすることにした。


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