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限界Lovers
第19章 二人の記念日
ーーーーあの頃の俺はみなみを好きでもまだ余裕があったように思うのだが…
「…どうしてこうなったかな」
「えっ?」
「いや…何でもない」
気づけばありえないくらいみなみに骨抜きにされている。
みなみはあの頃から変わらない。
相変わらず優しいし泣き虫だし、素直だし無邪気だし。
でも一緒に暮らしてみたら意地っ張りだし我儘だし気だって強い。
へそを曲げると厄介だし色んな事に鈍感だし…
すっとんきょうなことばかり言ってるし、ウッカリしてるにも程があると呆れることだって沢山あるのに…
……それなのにどうしてだろう。知れば知るほどみなみが可愛くて仕方ない。
過ごす時間が長くなるほど飽きるどころかどんどん好きになっていって…
結果「今の俺」になったわけだけど。
「お腹空いたね」
俺の熱で暖まった手の持ち主は無邪気に微笑んでいる。
その能天気さに「俺こんなじゃなかったんだけど?」なんて悔しくなるけど、でもこれでいいんだろうなって思う辺り…
俺、丸くなったよな?
みなみと来たのは初めてのデートで訪れたイタリアンレストラン。
ワインと料理で乾杯しながら思う存分二人の世界に入り浸る。
「なぁ、みなみは俺のどこを好きになったの?」
それは一度聞いてみたいと思ってた事。
「どこって…どこだろうね?」
うーんと考えるみなみに思わず落ち込む。
「俺みなみの好きなとこなら軽く100個くらい言えるけど?みなみはそんなに考えなきゃ言えないの!?」
「だって理屈じゃないんだもん…感覚ってか…そりゃ今ならみなみだって好きなとこくらい沢山言えるけど?」
本当かよ…
拗ねた男はみっともないけど今さらそんなことは気にしない。
「…じゃあ言ってみて?」
「そうやってすぐ拗ねるとこ」
「は?」
みなみはニコニコしている。
「あとね、妬きもち妬きなとこ」
馬鹿にされてんのかな俺…
「甘えん坊なとこも好きだし心配性なとこも好き」
「…それのどこがいいんだよ…直してほしいとこなんじゃないの?」
不貞腐れた俺にみなみは首を振った。
「格好いいだけの遥斗ならこんなに好きになってなかったと思うんだ」
「…どうしてこうなったかな」
「えっ?」
「いや…何でもない」
気づけばありえないくらいみなみに骨抜きにされている。
みなみはあの頃から変わらない。
相変わらず優しいし泣き虫だし、素直だし無邪気だし。
でも一緒に暮らしてみたら意地っ張りだし我儘だし気だって強い。
へそを曲げると厄介だし色んな事に鈍感だし…
すっとんきょうなことばかり言ってるし、ウッカリしてるにも程があると呆れることだって沢山あるのに…
……それなのにどうしてだろう。知れば知るほどみなみが可愛くて仕方ない。
過ごす時間が長くなるほど飽きるどころかどんどん好きになっていって…
結果「今の俺」になったわけだけど。
「お腹空いたね」
俺の熱で暖まった手の持ち主は無邪気に微笑んでいる。
その能天気さに「俺こんなじゃなかったんだけど?」なんて悔しくなるけど、でもこれでいいんだろうなって思う辺り…
俺、丸くなったよな?
みなみと来たのは初めてのデートで訪れたイタリアンレストラン。
ワインと料理で乾杯しながら思う存分二人の世界に入り浸る。
「なぁ、みなみは俺のどこを好きになったの?」
それは一度聞いてみたいと思ってた事。
「どこって…どこだろうね?」
うーんと考えるみなみに思わず落ち込む。
「俺みなみの好きなとこなら軽く100個くらい言えるけど?みなみはそんなに考えなきゃ言えないの!?」
「だって理屈じゃないんだもん…感覚ってか…そりゃ今ならみなみだって好きなとこくらい沢山言えるけど?」
本当かよ…
拗ねた男はみっともないけど今さらそんなことは気にしない。
「…じゃあ言ってみて?」
「そうやってすぐ拗ねるとこ」
「は?」
みなみはニコニコしている。
「あとね、妬きもち妬きなとこ」
馬鹿にされてんのかな俺…
「甘えん坊なとこも好きだし心配性なとこも好き」
「…それのどこがいいんだよ…直してほしいとこなんじゃないの?」
不貞腐れた俺にみなみは首を振った。
「格好いいだけの遥斗ならこんなに好きになってなかったと思うんだ」