この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
限界Lovers
第20章 影の刺客
「キャンペーン…ですか?」
「そう、この機会にどう?」
ニッコリ微笑んで彼女に近づく。
次の日、私は早速あの子に声を掛けた。
「女子力上がったら彼氏も喜ぶわよ」
「でも…あんまりネイルとかは好きじゃないみたいなんです…彼」
…あら意外!
派手な子ばっかり連れてたからそういうのが好きなんだとばかり思ってたけど…
「でもたまにはいいじゃない?あなた的には嫌いじゃないんでしょ?」
「はい…」
「ネイルの勉強するとでも思って…ね?」
ここまで言えばコロリだろうと思ったのに彼女は事もあろうか明ら様に私を警戒し始めた。
「あの…もしかして女性が好きとかだったりしませんよね?」
「は?」
「すみません…ちょっと怖い思いをしたことがあるので…」
ちょっと…何て事言い出すのこの子!
「大丈夫、普通に男が好きだから私」
…何て事言わせんのよ全く!!
でもその一言で彼女はやっと私についてきた。
「コーヒーと紅茶どっちがいい?」
「あ、紅茶で」
「そしたらこの太枠のとこ書いてもらっていいかしら?」
「はい」
紅茶を淹れて彼女に出すと書き上がったカルテが返ってくる。
「一ノ瀬みなみさん…っていうの?」
「はい」
「二月生まれなんだ。私も二月生まれ」
「へー、同じですね」
当たり障りない話をしてカウンセリング。
そして爪の下処理をしながら彼女を観察する。
普通…良くも悪くも普通すぎて遥斗の趣味とは違うように思えるけど…
「一ノ瀬さん普段は学生さん?」
「いえ…春に専門学校卒業したんですけど就職が決まらなくて…」
「就職浪人なんだ?今多いよね」
「…だったんですけどまた保留ってか…結婚することになって」
ポッと頬を染めて彼女は言った。
探るまでもなく飛んで火に入る夏の虫。
心の中でほくそ笑む。
「おめでとう!お相手は?」
「会社員です」
「へぇ…どんな人?」
「…すごく格好良くて優しいんです」
「へぇ…」
…なんかムスムズする。
目をハートにしてあの弟を崇拝する彼女が哀れに見えてきた。
「そう、この機会にどう?」
ニッコリ微笑んで彼女に近づく。
次の日、私は早速あの子に声を掛けた。
「女子力上がったら彼氏も喜ぶわよ」
「でも…あんまりネイルとかは好きじゃないみたいなんです…彼」
…あら意外!
派手な子ばっかり連れてたからそういうのが好きなんだとばかり思ってたけど…
「でもたまにはいいじゃない?あなた的には嫌いじゃないんでしょ?」
「はい…」
「ネイルの勉強するとでも思って…ね?」
ここまで言えばコロリだろうと思ったのに彼女は事もあろうか明ら様に私を警戒し始めた。
「あの…もしかして女性が好きとかだったりしませんよね?」
「は?」
「すみません…ちょっと怖い思いをしたことがあるので…」
ちょっと…何て事言い出すのこの子!
「大丈夫、普通に男が好きだから私」
…何て事言わせんのよ全く!!
でもその一言で彼女はやっと私についてきた。
「コーヒーと紅茶どっちがいい?」
「あ、紅茶で」
「そしたらこの太枠のとこ書いてもらっていいかしら?」
「はい」
紅茶を淹れて彼女に出すと書き上がったカルテが返ってくる。
「一ノ瀬みなみさん…っていうの?」
「はい」
「二月生まれなんだ。私も二月生まれ」
「へー、同じですね」
当たり障りない話をしてカウンセリング。
そして爪の下処理をしながら彼女を観察する。
普通…良くも悪くも普通すぎて遥斗の趣味とは違うように思えるけど…
「一ノ瀬さん普段は学生さん?」
「いえ…春に専門学校卒業したんですけど就職が決まらなくて…」
「就職浪人なんだ?今多いよね」
「…だったんですけどまた保留ってか…結婚することになって」
ポッと頬を染めて彼女は言った。
探るまでもなく飛んで火に入る夏の虫。
心の中でほくそ笑む。
「おめでとう!お相手は?」
「会社員です」
「へぇ…どんな人?」
「…すごく格好良くて優しいんです」
「へぇ…」
…なんかムスムズする。
目をハートにしてあの弟を崇拝する彼女が哀れに見えてきた。