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限界Lovers
第20章 影の刺客
「遥斗は浮気なんかするような人じゃない!」
「………」
「む…昔はそうだとしても今は違いますからご心配いただかなくても大丈夫です!」
「ふーん」
「…………」
そしてまたシュンとなる。
この子にしてみれば遥斗に浮気されるなんて考えもしなかった…ってことかしら。
遥斗も上手く爪を隠したもんだと感心すらしてしまう。
でも…遥斗の実態はかなりショックだったようで未だに一ノ瀬さんはションボリして言葉もない。
…まぁ免疫もなさそうだから突然の事実が割りきれないんでしょ、可哀想に。
仕方ないからフォローしてあげることにした。
「まあ…確かにね、アイツも大人になったとは思うよ?落ち着いたとも思うし…それは一ノ瀬さんのお陰なのかもね」
「棒読みですよ…でもありがとうございます」
「ショック?」
「…ショックってか…私の知ってる遥斗じゃないからピンと来ないですけど…」
「ショックなのね」
「……“お姉さん”に聞けばそりゃ」
この時点でちょっと言い過ぎたかなって一瞬思った。
世の中知らなくていい事って確かにあるから。
「じゃあ逆に最近の遥斗の話聞かせてよ」
こんなに肩落として店から出ていかれたら評判にも関わるし。
テンションをアゲるためとお母さんへの土産話も兼ねて話を振った。
「話ですか?」
「二人の仲のいいエピソードとか聞かせてよ」
「最近お弁当作り始めたんです。遥斗すっごい喜んでくれて…」
「あー」
見てた見てた。
「後はそうですね…この間指輪買ってもらいました。婚約指輪」
「へぇ…いいの買ってもらった? 」
「はい、気に入ったの買ってもらいました!」
…良かった、元気になってきて。
「あと昨日は一緒に映画見に行ったんですけど、今流行りの」
「ああ…アレね、恋人が死んじゃうヤツ」
「そうそう、あれ見てたら遥斗が泣くんですよ。“みなみが病気になったらどうしよう”って」
「………」
「もう何ていうか…私も遥斗残しては死ねないなって…」
「そうね…まだ死んじゃ困るしね」
「で、帰りにハンバーグ食べに行ったら“みなみのハンバーグの方が美味い”って…だから今夜はハンバーグなんです」
「二日連続で?」
「よくありますよ?外で食べた次の日は」
「………」
「む…昔はそうだとしても今は違いますからご心配いただかなくても大丈夫です!」
「ふーん」
「…………」
そしてまたシュンとなる。
この子にしてみれば遥斗に浮気されるなんて考えもしなかった…ってことかしら。
遥斗も上手く爪を隠したもんだと感心すらしてしまう。
でも…遥斗の実態はかなりショックだったようで未だに一ノ瀬さんはションボリして言葉もない。
…まぁ免疫もなさそうだから突然の事実が割りきれないんでしょ、可哀想に。
仕方ないからフォローしてあげることにした。
「まあ…確かにね、アイツも大人になったとは思うよ?落ち着いたとも思うし…それは一ノ瀬さんのお陰なのかもね」
「棒読みですよ…でもありがとうございます」
「ショック?」
「…ショックってか…私の知ってる遥斗じゃないからピンと来ないですけど…」
「ショックなのね」
「……“お姉さん”に聞けばそりゃ」
この時点でちょっと言い過ぎたかなって一瞬思った。
世の中知らなくていい事って確かにあるから。
「じゃあ逆に最近の遥斗の話聞かせてよ」
こんなに肩落として店から出ていかれたら評判にも関わるし。
テンションをアゲるためとお母さんへの土産話も兼ねて話を振った。
「話ですか?」
「二人の仲のいいエピソードとか聞かせてよ」
「最近お弁当作り始めたんです。遥斗すっごい喜んでくれて…」
「あー」
見てた見てた。
「後はそうですね…この間指輪買ってもらいました。婚約指輪」
「へぇ…いいの買ってもらった? 」
「はい、気に入ったの買ってもらいました!」
…良かった、元気になってきて。
「あと昨日は一緒に映画見に行ったんですけど、今流行りの」
「ああ…アレね、恋人が死んじゃうヤツ」
「そうそう、あれ見てたら遥斗が泣くんですよ。“みなみが病気になったらどうしよう”って」
「………」
「もう何ていうか…私も遥斗残しては死ねないなって…」
「そうね…まだ死んじゃ困るしね」
「で、帰りにハンバーグ食べに行ったら“みなみのハンバーグの方が美味い”って…だから今夜はハンバーグなんです」
「二日連続で?」
「よくありますよ?外で食べた次の日は」