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限界Lovers
第21章 BBQパニック
「ねぇ、手伝う?」
「!、はいっ!!私にできることでしたら何なりとっ!!」
お釈迦様の蜘蛛の糸みたいな天の声に意気揚々振り向くと、それは「遥斗に抱きついてた同僚」さんだった。
「野菜切るくらいできるでしょ?」
「は…はい」
野菜の入った大きなボウルを抱えた彼女の後をトボトボ着いていく。
さっきとは一転、彼女の後ろ姿を見てはため息をつく勝手な私。
……っていうか何でこの人私に声掛けたんだろう。
彼女は多分遥斗の事が好きなんだと思う。
あの日、遥斗を見つめる彼女の背中は確かにその空気を纏っていた。
「………」
偵察…?
宣戦布告?
二人っきりだし嫌だな…
さっきも居ずらかったけど今もかなり気まずい。
そんな事を悶々と考えていると炊事場に着いた。
「さて、…じゃああなた人参切ってくれる?」
「は、はい!」
彼女は私の分の包丁とまな板もテキパキ出してくれた。
「みんなお喋りに夢中だからね…良かったわ、暇そうな人が居て」
「はぁ…」
それから、二人きりの炊事場には包丁の音だけが響いた。
チラチラっ、チラチラっ…
気になってどうしても彼女を見てしまう。
クールビューティーとでも言うのだろうか…
あまり表情は多くないけど整った顔。
「………何?」
「えっ!?」
「さっきからチラチラ…」
突然こっちを向かれ意図せず向かい合う。
「あ…いやいやいや!えっと…そうだ!遥斗さんと同級生なんですか?」
「あー…そう、高校がね」
やっと見つけた会話。
アユミさんの話も気になるし、遥斗との関係も気になるからドキドキしながら話を続けた。
「高校時代の遥斗さんってどんなだったんですか?」
「どんなって?」
「いや、サッカーしてたって聞いたから…」
「……そうだっけ?」
「………」
嘘。遥斗のリフティング見てたじゃない…
一気に胸が曇っていく。
「遥斗さん…高校時代モテたでしょ?」
「……どうかな、良く分かんない」
「彼女とか…居たんですか?」
「どうだったろうね」
「女性関係が派手だったりなんて…」
「………」
その言葉に彼女の手がピタリと止まった。
「!、はいっ!!私にできることでしたら何なりとっ!!」
お釈迦様の蜘蛛の糸みたいな天の声に意気揚々振り向くと、それは「遥斗に抱きついてた同僚」さんだった。
「野菜切るくらいできるでしょ?」
「は…はい」
野菜の入った大きなボウルを抱えた彼女の後をトボトボ着いていく。
さっきとは一転、彼女の後ろ姿を見てはため息をつく勝手な私。
……っていうか何でこの人私に声掛けたんだろう。
彼女は多分遥斗の事が好きなんだと思う。
あの日、遥斗を見つめる彼女の背中は確かにその空気を纏っていた。
「………」
偵察…?
宣戦布告?
二人っきりだし嫌だな…
さっきも居ずらかったけど今もかなり気まずい。
そんな事を悶々と考えていると炊事場に着いた。
「さて、…じゃああなた人参切ってくれる?」
「は、はい!」
彼女は私の分の包丁とまな板もテキパキ出してくれた。
「みんなお喋りに夢中だからね…良かったわ、暇そうな人が居て」
「はぁ…」
それから、二人きりの炊事場には包丁の音だけが響いた。
チラチラっ、チラチラっ…
気になってどうしても彼女を見てしまう。
クールビューティーとでも言うのだろうか…
あまり表情は多くないけど整った顔。
「………何?」
「えっ!?」
「さっきからチラチラ…」
突然こっちを向かれ意図せず向かい合う。
「あ…いやいやいや!えっと…そうだ!遥斗さんと同級生なんですか?」
「あー…そう、高校がね」
やっと見つけた会話。
アユミさんの話も気になるし、遥斗との関係も気になるからドキドキしながら話を続けた。
「高校時代の遥斗さんってどんなだったんですか?」
「どんなって?」
「いや、サッカーしてたって聞いたから…」
「……そうだっけ?」
「………」
嘘。遥斗のリフティング見てたじゃない…
一気に胸が曇っていく。
「遥斗さん…高校時代モテたでしょ?」
「……どうかな、良く分かんない」
「彼女とか…居たんですか?」
「どうだったろうね」
「女性関係が派手だったりなんて…」
「………」
その言葉に彼女の手がピタリと止まった。