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限界Lovers
第21章 BBQパニック
「そんなこと聞いてどうするの?」


「えっ?」


「もし山下くんの高校時代がいい加減だったら嫌いになるの?」


「………」


フルフルと首を振った。


「山下くんがどうだったかは記憶にないけど彼が今好きなのはあなたなんでしょ?…ならいいじゃない」


「す…すみません」


「別に謝ることは…」


そしてまた彼女は野菜を切り始めた。


「…ねぇ、あなたいくつなの?」


「は、二十歳です。でも早生まれなんで21になります」


「………そう」



ハーッと彼女は大きく大きく息を吐く。



彼女に言われたこと、それは全くの正論だった。
自分でもわかってたこと、分かろうとしたことを人に言われ正直落ち込んだ。


またしばらく黙って野菜を切っていると…



「……ただね、山下くん雰囲気変わったと思う」


「………」


「前より柔らかくなったのはあなたの影響もあるんじゃない?」


「そっ…それは良いことなんでしょうか!?」


「………」


反応なし!


そのまま私の質問に答えることなく彼女はまた野菜を切り始めた。


「…でもいいな、同級生…羨ましい」


遥斗と同じ制服着て部活する遥斗の応援しちゃったりして!


修学旅行とか学園祭とかも楽しいだろうな…


きーちゃんと駿くんがしてたみたいに帰り道の自転車二人乗りとか、遥斗となら私もしてみたかった!




ーーーそれは完全なる独り言だったのだけど。


「私はあなたのほうが羨ましいけどね」


彼女は呟いた。
多分本心で、その気持ちの先には遥斗がいるんだと思った。


「ねぇ…体調…悪かったりしないの?」


「えっ?別に…」


「そう…」



私は私で探り探りだけど、彼女も私の何かを探ってるんだと思う。


「あの…お名前は?」


「並木です」


「私は…」


「“みなみちゃん”でしょ?知ってる。有名だから」


「有名…それはどんな風に…」


「誰かさんが“みなみみなみ”言ってるからね」


「………」


棘があるのか、または元々こういう人なのか…


「切り終わった?そしたら玉ねぎ切って。輪切りね」


「はい、輪切り!」


でももしかしたらここに私を連れてきてくれたのは、私の手持ちぶさたを見かねて…もあるのかなんて。


都合がいい解釈だろうか?






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