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限界Lovers
第21章 BBQパニック
その後、並木さんとは会話もなく野菜を切った。
慣れてくるとその空気は、気まずいようなそうでもないような不思議なものだった。
「みなみ!ここに居たのか」
少しすると遥斗がやって来た。
遥斗は並木さんと手元の野菜を見て表情を緩める。
「ちゃんと手伝えた?」
「…多分」
「ありがとな並木さん、面倒見てくれて」
「別に…じゃないと私一人でやるハメになるから」
並木さんの表情は変わらない。
「あー…いいよもう戻って」
「でもまだ野菜あるし、切ったのだって持ってくんですよね?」
チラッと遥斗を見た。
「俺持ってくよ」
「…つーか豚汁なんて本当に作るの?」
「課長が張り切ってる」
「ふーん…じゃあ作るのは課長んちの奥さんに任せよう。これだけ切ったら私も行くから…切った野菜持って先行って。じゃないと肉ばっかみんな食べるから」
「あー…そうだな。じゃあ行くか、みなみ」
「うん…」
並木さんに頭を下げて遥斗について炊事場から離れる。
途中、振り向いても見えるのは並木さんの背中だけだった。
「みなみは気を使うことないんだからな」
「えっ?」
「俺が好きなのはみなみだから…」
温泉で私が言ったこと、遥斗は気にしてくれてたんだ…
「分かってるよ」
結局、私は大好きな人に甘えられる。
そして遥斗は受け止めてくれる。
並木さんはどんな気持ちで遥斗と接して、どんな気持ちを隠し抱えているのだろう。
クールな彼女から透けて見えた恋心はどうしても私を揺らす。
……だからって遥斗だけは渡せないんだけど。
遥斗の服の背中をギュッと掴んだ。
「ならいいけどさ、…とにかくみなみは高橋だけ気を付けろ。アイツ変なモンこれから沢山持ってくるけど食い意地に負けるなよ」
……変なモン!?
またみんなの所に戻るとみんな既に肉を焼き始めていた。
「これ並木さんから」
「おー、サンキュー」
発泡酒片手に顔を赤らめた人が野菜のボウルを受け取ってそのままテーブルに置いた。
「みなみちゃんも肉食べて!」
「はい…」
遥斗がお皿とお箸を取ってくれたけどまだ食べる気にならない。
「どうした?取ってやろうか?」
「ううん…遥斗、もう一枚お皿取って」
慣れてくるとその空気は、気まずいようなそうでもないような不思議なものだった。
「みなみ!ここに居たのか」
少しすると遥斗がやって来た。
遥斗は並木さんと手元の野菜を見て表情を緩める。
「ちゃんと手伝えた?」
「…多分」
「ありがとな並木さん、面倒見てくれて」
「別に…じゃないと私一人でやるハメになるから」
並木さんの表情は変わらない。
「あー…いいよもう戻って」
「でもまだ野菜あるし、切ったのだって持ってくんですよね?」
チラッと遥斗を見た。
「俺持ってくよ」
「…つーか豚汁なんて本当に作るの?」
「課長が張り切ってる」
「ふーん…じゃあ作るのは課長んちの奥さんに任せよう。これだけ切ったら私も行くから…切った野菜持って先行って。じゃないと肉ばっかみんな食べるから」
「あー…そうだな。じゃあ行くか、みなみ」
「うん…」
並木さんに頭を下げて遥斗について炊事場から離れる。
途中、振り向いても見えるのは並木さんの背中だけだった。
「みなみは気を使うことないんだからな」
「えっ?」
「俺が好きなのはみなみだから…」
温泉で私が言ったこと、遥斗は気にしてくれてたんだ…
「分かってるよ」
結局、私は大好きな人に甘えられる。
そして遥斗は受け止めてくれる。
並木さんはどんな気持ちで遥斗と接して、どんな気持ちを隠し抱えているのだろう。
クールな彼女から透けて見えた恋心はどうしても私を揺らす。
……だからって遥斗だけは渡せないんだけど。
遥斗の服の背中をギュッと掴んだ。
「ならいいけどさ、…とにかくみなみは高橋だけ気を付けろ。アイツ変なモンこれから沢山持ってくるけど食い意地に負けるなよ」
……変なモン!?
またみんなの所に戻るとみんな既に肉を焼き始めていた。
「これ並木さんから」
「おー、サンキュー」
発泡酒片手に顔を赤らめた人が野菜のボウルを受け取ってそのままテーブルに置いた。
「みなみちゃんも肉食べて!」
「はい…」
遥斗がお皿とお箸を取ってくれたけどまだ食べる気にならない。
「どうした?取ってやろうか?」
「ううん…遥斗、もう一枚お皿取って」