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限界Lovers
第23章 悶々しちゃうの
遥斗の家に行くのは初めてじゃなかった。
同棲する前は週末、バイトが終わると二人でご飯を食べて遥斗の家に行っていたから。


でも遥斗のお父さんは単身赴任だし、お母さんは遥斗のお爺ちゃんの介護で週末は実家に泊まってるらしくいつも自宅には誰も居なかった。


ちなみにアユミさんに会ったこともない。


なので遥斗のご両親に会うのは実は初めてで…


「緊張する…」


アユミさんを中途半端に知っている分、かなーり緊張している。


どうしよう…お義母さんがアユミさんみたいだったら…
それより更に強烈だったら…



「…ねぇ、遥斗のお母さんってどんな人?」


「どんなって…フツーのおばちゃんだけど」


「………」


フツーのおばちゃん…


強烈な?


どうしてもそこから離れられず妄想だけが膨らんでいく。


…今日は私がお邪魔するということでお義父さんもわざわざ赴任先から帰ってきてくれてるらしい。


ここは好印象で“いい嫁”アピールをしたいとこ。


「………」


遥斗のためにも。


さりげなく遥斗にくっついて手を握る。


「どうした?」


「うん、手を繋ぎたくなっただけ」


コッソリ遥斗にパワーを貰って…


遥斗、みなみ頑張るからね!!


一人意気込んで山下家の門をくぐった。






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