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限界Lovers
第23章 悶々しちゃうの
遥斗がまた出て行って私はまたソワソワして、野菜を貰ってハムを貰ってお母さんの手作り食パンを貰って私たちはアパートへ帰った。





「いくらなんでもくれすぎだよな」


「母の愛じゃん、しばらく食材に困らないね」


例のものを手に入れた私は帰り道、ホクホクだった。


「遥斗の家族いい人たちだった」


「そうか?」


「そうそう、お義姉さんも…」


「アイツと何か喋った?」


心配そうに遥斗が私を見る。


…アユミさんとはお店で会う度挨拶やら文句やらお説教やらお喋りしている。


でもね、秘密は秘密だから。


「ちょっとだけね、ご挨拶に毛が生えたみたいな」


「アイツ言葉もキツいし自分勝手だからさ、何かされたら言えよ?」


「うん、でも平気だと思うよ」


「意地が悪いんだよ子供の頃から」


重みのある声で遥斗は言うけど …今までどんな意地悪をアユミさんにされてきたんだろう。


「話は変わるけど、遥斗の家から二人で帰るって不思議じゃない?」


「そうだよな…シンデレラだから12時までに帰らなきゃいけなかったしな」


「…あの頃は遥斗の部屋から帰るのが嫌で」


「“帰りたくないよ~”って我が儘言われて困らせられた」


遥斗が大好きで、エッチした後ベッドの中で抱きつきながら『帰りたくない』って駄々を捏ねてたのは私も記憶に新しい。


「…でも絶対送ってくれたよね。“帰したくないよ~”って言いながら」


「……本当だよな、よく帰せたよな俺」


「だからね、遥斗が卒業したら一緒に暮らそうって言ってくれた時嬉しかったんだ…」



ーーーあの展望台で…



過ぎた時間を思い出しながら遥斗の腕に抱きついた。


「…ヤバイ、今すっげーキスしたい」


「お家まで我慢してください」


「自信ない」



……なんて言いながらも遥斗は家までちゃんと我慢してくれた。


でも鍵を開け、入った瞬間キスされて…


「んっ!」


「………」



もつれ合うように家に上がりソファに押し倒されまたキスをする。



「待って…お風呂…」


「必要ない」


「でも緊張してなんか汗かいたし!」



遥斗を押し返そうと胸板に添えた手に力を入れた。



「…みなみの匂いが濃い方が興奮するからいいよ」


「!!、ぜ、絶対入る!」


「ダメ」

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