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限界Lovers
第26章 決戦は金曜日
「それさっきも元カノに言われた」
「へぇ・・・じゃあ元カノはアンタより世間を知ってるのね」
吐く息は白く、スッと闇夜に溶けて消える。
「・・・鈴之介のコートデカ過ぎ」
「ウルセー糞ガキ、文句あるなら脱げよ!」
「ヤダ、背に腹は変えられないもん」
胸は壊れそうなほど痛いのにこんな風に冗談言って歩ける自分が不思議で、こんな時に一人じゃない事をありがたいと思う。
「鈴之介」
「何よ」
「ありがとう」
本当は遥斗に追いかけて来て欲しかった。
でも理想通りコトは動かなかった。
今頃二人でどうしてるんだろうとかこれからどうなるんだろうなんて不安は尽きないけど、こんな中でも笑える私はラッキーなのかもしれない。
「・・・フンッ」
「鈴之介ってさ、照れると無愛想になるのかな」
「はあっ!?」
「なかなか不器用だよね」
「ちょっと・・・勘弁してよホント・・・人を弄るのは得意でも弄られるのは苦手なんだから」
鈴之介の店は駅の裏路地にひっそりとあった。
昭和レトロな木のドアを開けるとカウンターの玉美さんが「お帰り」と微笑んだ。
「ただいまー、金にならない客連れてきたわよ」
「こんばんは」
鈴之介の後ろからヒョッコリ顔を出すと玉美さんが駆け寄って来る。
「みなみちゃん!」
「温泉ではお世話になりました」
私の手を取って少女のように飛び跳ねる玉美さん。
「ヤダ!もう会えないかと思ってたの!」
「会えちゃいましたね」
「嬉しい~!」
玉美さんは相変わらずトサカみたいな前髪で長い髪を揺らしている。
・・・男だった玉美さんが想像できない。
「へぇ・・・じゃあ元カノはアンタより世間を知ってるのね」
吐く息は白く、スッと闇夜に溶けて消える。
「・・・鈴之介のコートデカ過ぎ」
「ウルセー糞ガキ、文句あるなら脱げよ!」
「ヤダ、背に腹は変えられないもん」
胸は壊れそうなほど痛いのにこんな風に冗談言って歩ける自分が不思議で、こんな時に一人じゃない事をありがたいと思う。
「鈴之介」
「何よ」
「ありがとう」
本当は遥斗に追いかけて来て欲しかった。
でも理想通りコトは動かなかった。
今頃二人でどうしてるんだろうとかこれからどうなるんだろうなんて不安は尽きないけど、こんな中でも笑える私はラッキーなのかもしれない。
「・・・フンッ」
「鈴之介ってさ、照れると無愛想になるのかな」
「はあっ!?」
「なかなか不器用だよね」
「ちょっと・・・勘弁してよホント・・・人を弄るのは得意でも弄られるのは苦手なんだから」
鈴之介の店は駅の裏路地にひっそりとあった。
昭和レトロな木のドアを開けるとカウンターの玉美さんが「お帰り」と微笑んだ。
「ただいまー、金にならない客連れてきたわよ」
「こんばんは」
鈴之介の後ろからヒョッコリ顔を出すと玉美さんが駆け寄って来る。
「みなみちゃん!」
「温泉ではお世話になりました」
私の手を取って少女のように飛び跳ねる玉美さん。
「ヤダ!もう会えないかと思ってたの!」
「会えちゃいましたね」
「嬉しい~!」
玉美さんは相変わらずトサカみたいな前髪で長い髪を揺らしている。
・・・男だった玉美さんが想像できない。