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限界Lovers
第26章 決戦は金曜日
管理会社には嘘と言い訳を駆使してどうにか鍵を借りることができた。
そしてアパートに戻ると驚きの余り声を無くす。
出て来た時とはまるで違う部屋。
家中の物が散乱してまるで・・・
「さ、殺人現場・・・」
乱闘の傷跡が生々しい。
何これ・・・まさか気分が高揚してそういう激しいプレイとか・・・
「ないよね・・・ないよね・・・ないない!」
自分に言い聞かせ落ち着こうと努力する。
とにかく必要な物を用意して早くこの部屋を出よう。
余りの動揺にワタワタしながら必要な物を探していると、
「ああっ!観葉植物が・・・」
倒れてた植木鉢を慌てて直す。
「クッションも・・・ブーさんまで・・・」
雑誌も遥斗のテキストさえも投げ散らばっている。
「ひどい・・・」
この部屋のものはどれも私にとっては大事なものだ。
遥斗と二人で築き上げてきた場所だから・・・
それをあの人にグチャグチャにされてしまったようで無性に悲しくなった。
気が付けば散らかった部屋をせっせと片付け掃除機までかけていて・・・
「日和さんこの部屋にまた帰ってくるのかな・・・」
“ただいま”なんて帰って来て遥斗にご飯を作って・・・
それが今日も明日も明後日も続いていって、それが当たり前になっていって・・・
そのうちここが日和さんの居場所になっちゃったり・・・
「・・・ダメダメ、考えちゃダメ!」
頭を振って思考を止めて荷物を取るために寝室のドアに手を掛ける。
・・・日和さん、ベッドで寝たんだろうか。
一瞬過ぎった考えが昨夜の妄想に繋がって怖くてなかなか開けることができない。
しばらく躊躇して、でも服を取らなきゃいけないから決死の覚悟で開けてみると寝室は日和さんが来る前のままだった。
「・・・良かった」
へなへなとその場に座り込み、滲む涙を慌てて拭ってクローゼットの洋服をバッグに詰めた。
それからケータイに財布、鍵。
そして最後にブーさんを・・・
「遥斗をよろしくね、ブーさん」
ベッドのいつも私が寝ている側に。
遥斗、私が来たこと気づいてくれるよね?
私のことなんてどうでもよくなっちゃってないよね?
そしてアパートに戻ると驚きの余り声を無くす。
出て来た時とはまるで違う部屋。
家中の物が散乱してまるで・・・
「さ、殺人現場・・・」
乱闘の傷跡が生々しい。
何これ・・・まさか気分が高揚してそういう激しいプレイとか・・・
「ないよね・・・ないよね・・・ないない!」
自分に言い聞かせ落ち着こうと努力する。
とにかく必要な物を用意して早くこの部屋を出よう。
余りの動揺にワタワタしながら必要な物を探していると、
「ああっ!観葉植物が・・・」
倒れてた植木鉢を慌てて直す。
「クッションも・・・ブーさんまで・・・」
雑誌も遥斗のテキストさえも投げ散らばっている。
「ひどい・・・」
この部屋のものはどれも私にとっては大事なものだ。
遥斗と二人で築き上げてきた場所だから・・・
それをあの人にグチャグチャにされてしまったようで無性に悲しくなった。
気が付けば散らかった部屋をせっせと片付け掃除機までかけていて・・・
「日和さんこの部屋にまた帰ってくるのかな・・・」
“ただいま”なんて帰って来て遥斗にご飯を作って・・・
それが今日も明日も明後日も続いていって、それが当たり前になっていって・・・
そのうちここが日和さんの居場所になっちゃったり・・・
「・・・ダメダメ、考えちゃダメ!」
頭を振って思考を止めて荷物を取るために寝室のドアに手を掛ける。
・・・日和さん、ベッドで寝たんだろうか。
一瞬過ぎった考えが昨夜の妄想に繋がって怖くてなかなか開けることができない。
しばらく躊躇して、でも服を取らなきゃいけないから決死の覚悟で開けてみると寝室は日和さんが来る前のままだった。
「・・・良かった」
へなへなとその場に座り込み、滲む涙を慌てて拭ってクローゼットの洋服をバッグに詰めた。
それからケータイに財布、鍵。
そして最後にブーさんを・・・
「遥斗をよろしくね、ブーさん」
ベッドのいつも私が寝ている側に。
遥斗、私が来たこと気づいてくれるよね?
私のことなんてどうでもよくなっちゃってないよね?