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限界Lovers
第26章 決戦は金曜日
ベッドの上に脱ぎ捨てられた遥斗のトレーナーを手に取ると遥斗の匂いがした。
「遥斗・・・」
そこに顔を埋めて遥斗を感じる。
抜け殻から香る遥斗が私を癒してくれる。
改めて私は遥斗が好きだと思った。
だから・・・信じるから・・・
トレーナーを畳んでベッドに戻し、後ろ髪を引かれる思いで部屋を出た。
それから管理会社に鍵を返してトボトボ実家に向かった。
家に帰ったら何て言おう・・・
お父さんもお母さんも心配してしまうだろうか。
フーッと深いため息をついていると「一ノ瀬さん」と声を掛けられる。
「アユミさん・・・何でこんなとこに・・・」
アユミさんは機嫌良く手を振りながら私の方にやってくる。
「しばらくー、やだどうしたの?旅行?」
「・・・・・・」
あんなプリクラよこしやがって!
お腹の中で悪態をついてムッツリしたまま顔を横に振った。
「何?」
「いえ・・・この間は大層なプリクラをありがとうございました」
アユミさんはピンと来たようにハハンと鼻で笑う。
「・・・それが原因で家出?」
「違います。家出といえば家出だけど理由はそんなんじゃなくて」
そこで言葉を止めた私にアユミさんが向かいのファミレスを指さした。
「ねぇ、話聞いてあげようか。丁度時間が少しあるのよ」
「いいです!」
「遠慮しないで」
「遠慮じゃない!アユミさんに話すとややこしくなりそうな気がするんです」
「なんないわよ~」
「ホラ既に面白がってるし!」
本当にこの人はやりたい放題なんだから!
「でも遥斗が原因なんでしょ?なら私に相談すべきじゃない?」
相変わらず強引だし。
でも・・・
「・・・あの、前言ってましたよね。大学時代の遥斗の彼女がどうのこうのって」
迷いながらも日和さんの事を知っているのはアユミさんしかいないと思い、思い切って聞いてみる。
「何?やめてよ胸糞悪い話は。・・・もしかしてアイツが原因なの」
「・・・・・・」
アユミさんの表情が変わる。
「遥斗まだあの女と繋がってるの?」
「分かりません・・・」
そして考え込むような顔をして・・・
「ちょっと・・・やっぱり放っておけないんだけど」
私の手を引くとファミレス目掛けて歩き出した。
「遥斗・・・」
そこに顔を埋めて遥斗を感じる。
抜け殻から香る遥斗が私を癒してくれる。
改めて私は遥斗が好きだと思った。
だから・・・信じるから・・・
トレーナーを畳んでベッドに戻し、後ろ髪を引かれる思いで部屋を出た。
それから管理会社に鍵を返してトボトボ実家に向かった。
家に帰ったら何て言おう・・・
お父さんもお母さんも心配してしまうだろうか。
フーッと深いため息をついていると「一ノ瀬さん」と声を掛けられる。
「アユミさん・・・何でこんなとこに・・・」
アユミさんは機嫌良く手を振りながら私の方にやってくる。
「しばらくー、やだどうしたの?旅行?」
「・・・・・・」
あんなプリクラよこしやがって!
お腹の中で悪態をついてムッツリしたまま顔を横に振った。
「何?」
「いえ・・・この間は大層なプリクラをありがとうございました」
アユミさんはピンと来たようにハハンと鼻で笑う。
「・・・それが原因で家出?」
「違います。家出といえば家出だけど理由はそんなんじゃなくて」
そこで言葉を止めた私にアユミさんが向かいのファミレスを指さした。
「ねぇ、話聞いてあげようか。丁度時間が少しあるのよ」
「いいです!」
「遠慮しないで」
「遠慮じゃない!アユミさんに話すとややこしくなりそうな気がするんです」
「なんないわよ~」
「ホラ既に面白がってるし!」
本当にこの人はやりたい放題なんだから!
「でも遥斗が原因なんでしょ?なら私に相談すべきじゃない?」
相変わらず強引だし。
でも・・・
「・・・あの、前言ってましたよね。大学時代の遥斗の彼女がどうのこうのって」
迷いながらも日和さんの事を知っているのはアユミさんしかいないと思い、思い切って聞いてみる。
「何?やめてよ胸糞悪い話は。・・・もしかしてアイツが原因なの」
「・・・・・・」
アユミさんの表情が変わる。
「遥斗まだあの女と繋がってるの?」
「分かりません・・・」
そして考え込むような顔をして・・・
「ちょっと・・・やっぱり放っておけないんだけど」
私の手を引くとファミレス目掛けて歩き出した。