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限界Lovers
第28章 Difficult problem
その日の夜はファミレスで勉強をしながら時間を潰した。
でも全然頭になんか入らなくて・・・


深夜に帰宅すると日和は寝ていて鈴木がヨレヨレになっている。


「どこ行ってたんですか!」


「仕事」


「こんな遅くまで?」


「忙しいんだよ」


倦怠期の夫婦みたいな会話だと思いながらネクタイを緩める。
・・・とにかくこの状況はどうにかしなければいけない。
これが当たり前になる前に。


寝室に入る俺を「待って!」と鈴木が追いかけて来た。



「ちょっと・・・」


「何」


そのまま押し入られドアが閉まる。


「日和さんの携帯に“孝太郎”って人から着信があって・・・」


「えっ」


「取っちゃったんです僕・・・そしたら向こうは大分焦ってて・・・日和さんを探してる感じで」


「で、向こうは何て?」


「えっと・・・思わず切っちゃって・・・」


・・・ちゃんと話せよ、と思うのは俺の身勝手だ。
元々こいつには関係ない。


「そう、・・・悪いな変な事に巻き込んで」


鈴木は意外そうに俺を見た。


「い、いえ・・・」


相手が日和を探してるならこれは好都合だ。
“孝太郎”に連絡をつけて日和を引き取って貰う、これしかない。


みなみが心配で、なのに何もできてない自分が情けなくて辛い。
…そう思って本当に辛いのは俺じゃなくてみなみなんだと自分を叱る。
今みなみは安全な場所にいるんだろうか。
やけを起こして変な男に付いて行ったりなんて…


「してないよな?」


浴室で一人になると心配事が泉のごとく湧き上がって居ても立ってもいられない。
夕べ眠れなかったというのに風呂から出ても全く眠くなんかならなかった。


それを逆手に取って鈴木が寝静まるのを待っていた。
しばらくすると隣から寝息が聞こえ始め立ち上がる。


足音を忍ばせ寝室を出ると日和の眠るソファに近づいた。
でも暗闇の中で携帯を見つけるのは困難極まりなく、もしここで起きられたら今の騒ぎじゃ納まらないと断念した。


眠れない夜は長くて、その日もみなみの動画を見て心の穴を埋めた。
でもそんなものを見れば見るほどみなみがここにいないことを痛感して苦しくもなった。
このまま過去になってしまうんじゃないかと怖かった。






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