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限界Lovers
第28章 Difficult problem
「愛ちゃん・・・」
「愛?」
「誤解しないで、あの子は何も悪くないんだから・・・ただね、愛ちゃんには孝太郎が必要で父親は誰にも変えられないの」
弱まる語尾は日和の弱さの現れなのだろうか。
俺には見せることのなかった日和の部分・・・それをこんな形で目の当たりにした俺は戸惑っていた。
複雑な感情が全くないといえば嘘だと思う。
一応過去に本気で好きになった女だから・・・
でもその反面で相手の子供に気を使いながら話す彼女に日和は日和で大切な一人を見つけたんだと嬉しくも思っていた。
「親に彼女がいるって・・・やっぱり良くない。愛ちゃんの為にも元奥さんとやり直した方がいいと思う」
「どうして?どうしてそんな事急に・・・」
「き、急じゃない。ずっと思ってた・・・愛ちゃんのパパは孝太郎だけだし・・・私が取るわけにはいかないなって。私がいなければ前みたいに愛ちゃんも泊まりに来れるじゃない」
「・・・でも俺は別れる気はないよ。それに元嫁とやり直すつもりもない。例え愛がそれを望んでもどうにもならなくて別れる決断が離婚だから」
「・・・・・・・・・」
日和の啜り泣きが聞こえた。
破天荒な女だけど日和はちゃんと優しさも持っている。
相手の娘の為に本気で身を引こうと思ったのだろう。
その裏で女の気持ちもちゃんとあって・・・
でも娘を優先させようともした。
孝太郎の気持ちを確かめた今、これからの事は二人で乗り越えていけるだろう。
「良かったな、日和」
・・・散々引っ掻き回されたけど。
でも日和のそんなところが俺は好きだったんだと今更ながら思い出した。
それから日和は俺に謝り孝太郎には丁寧に礼を言われ二人は呆気なく出て行った。
「何だったんだ・・・」
一人になった部屋でこの数日間を思い返した。
本当にただただ引っ掻き回されただけの数日だった。
そして孝太郎の言葉が思い出された。
「どうにもならなくて別れるのが離婚・・・か」
離婚を前提に結婚する夫婦は極少ないだろう。
誰もが死ぬまで添い遂げると思っていたはずだ。
俺とみなみだって・・・
「愛?」
「誤解しないで、あの子は何も悪くないんだから・・・ただね、愛ちゃんには孝太郎が必要で父親は誰にも変えられないの」
弱まる語尾は日和の弱さの現れなのだろうか。
俺には見せることのなかった日和の部分・・・それをこんな形で目の当たりにした俺は戸惑っていた。
複雑な感情が全くないといえば嘘だと思う。
一応過去に本気で好きになった女だから・・・
でもその反面で相手の子供に気を使いながら話す彼女に日和は日和で大切な一人を見つけたんだと嬉しくも思っていた。
「親に彼女がいるって・・・やっぱり良くない。愛ちゃんの為にも元奥さんとやり直した方がいいと思う」
「どうして?どうしてそんな事急に・・・」
「き、急じゃない。ずっと思ってた・・・愛ちゃんのパパは孝太郎だけだし・・・私が取るわけにはいかないなって。私がいなければ前みたいに愛ちゃんも泊まりに来れるじゃない」
「・・・でも俺は別れる気はないよ。それに元嫁とやり直すつもりもない。例え愛がそれを望んでもどうにもならなくて別れる決断が離婚だから」
「・・・・・・・・・」
日和の啜り泣きが聞こえた。
破天荒な女だけど日和はちゃんと優しさも持っている。
相手の娘の為に本気で身を引こうと思ったのだろう。
その裏で女の気持ちもちゃんとあって・・・
でも娘を優先させようともした。
孝太郎の気持ちを確かめた今、これからの事は二人で乗り越えていけるだろう。
「良かったな、日和」
・・・散々引っ掻き回されたけど。
でも日和のそんなところが俺は好きだったんだと今更ながら思い出した。
それから日和は俺に謝り孝太郎には丁寧に礼を言われ二人は呆気なく出て行った。
「何だったんだ・・・」
一人になった部屋でこの数日間を思い返した。
本当にただただ引っ掻き回されただけの数日だった。
そして孝太郎の言葉が思い出された。
「どうにもならなくて別れるのが離婚・・・か」
離婚を前提に結婚する夫婦は極少ないだろう。
誰もが死ぬまで添い遂げると思っていたはずだ。
俺とみなみだって・・・