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限界Lovers
第28章 Difficult problem
「あれでも昔は可愛いかったのよ。いっつも“お姉ちゃんお姉ちゃん”って後付いて回って・・・」
「へぇ・・・」
「余りにも可愛いからよく捲いて隠れて大泣きする遥斗をニヤニヤ見てたりしたもんだわ」
「だから嫌われるんですよー・・・」
子供の頃の二人が垣間見えた気がして微笑ましい。
その時、玄関からカタッと小さな音がした。
私はさほど気にならなかったけどアユミさんは敏感に反応していた。
「・・・・・・・・・」
「・・・結局クリスマスにプレゼントあげられませんでした」
「・・・それはどうかしら」
耳を澄ますアユミさんを不思議に思って見てると、突然リビングのドアが開いた。
そして姿を現したのは・・・
「みなみ・・・」
「遥斗・・・?」
遥斗だった。
全てが停止する。
あんなに会いたいと思ってたのにいざ遥斗を目の前にすると動けなかった。
次第に現実を受け容れると代わりに色んな想いがブワッと込み上げ涙が溢れた。
「遅かったじゃない。でもちゃんて来て良かった」
「どういうことだよこれ・・・」
遥斗の声が怒ってる。
「彼女ずっとウチに居たの」
「は?」
「アンタがあの女連れ込んだって聞いたから連れて来たの」
「じゃあこの間も全部分かってたって事か?フザケんな!あのな、俺がどれだけ心配したか・・・」
「心配してたのはこの子も同じ!ホラ、一ノ瀬さん」
トンと背中を押されて心の準備もないまま遥斗の前へ。
「みなみ・・・」
「・・・遅いよ」
―――ずっと待ってた、遥斗が迎えに来てくれる事・・・
ずっとずっと待ってた。
会いたかった。
遥斗を前にしたら言いたい事も聞きたい事も全部飛んでしまった。
気持ちだけが爆発して子供みたいな言葉しか出て来なかった。
「もうみなみの事なんかどうでもよくなっちゃったのかなって・・・ひ、日和さんの方が良くなっちゃったのかなって・・・だから追いかけてくれなかったのかなって・・・ず、ずっと待ってたんだから・・・」
「・・・・・・・・・」
遥斗は何も言わずに私を抱きしめて「ごめん」って小さな声で囁いた。
辛そうな声に私も遥斗にしがみつく。
遥斗の身体、遥斗の匂い・・・まぎれもなく遥斗だった。
「へぇ・・・」
「余りにも可愛いからよく捲いて隠れて大泣きする遥斗をニヤニヤ見てたりしたもんだわ」
「だから嫌われるんですよー・・・」
子供の頃の二人が垣間見えた気がして微笑ましい。
その時、玄関からカタッと小さな音がした。
私はさほど気にならなかったけどアユミさんは敏感に反応していた。
「・・・・・・・・・」
「・・・結局クリスマスにプレゼントあげられませんでした」
「・・・それはどうかしら」
耳を澄ますアユミさんを不思議に思って見てると、突然リビングのドアが開いた。
そして姿を現したのは・・・
「みなみ・・・」
「遥斗・・・?」
遥斗だった。
全てが停止する。
あんなに会いたいと思ってたのにいざ遥斗を目の前にすると動けなかった。
次第に現実を受け容れると代わりに色んな想いがブワッと込み上げ涙が溢れた。
「遅かったじゃない。でもちゃんて来て良かった」
「どういうことだよこれ・・・」
遥斗の声が怒ってる。
「彼女ずっとウチに居たの」
「は?」
「アンタがあの女連れ込んだって聞いたから連れて来たの」
「じゃあこの間も全部分かってたって事か?フザケんな!あのな、俺がどれだけ心配したか・・・」
「心配してたのはこの子も同じ!ホラ、一ノ瀬さん」
トンと背中を押されて心の準備もないまま遥斗の前へ。
「みなみ・・・」
「・・・遅いよ」
―――ずっと待ってた、遥斗が迎えに来てくれる事・・・
ずっとずっと待ってた。
会いたかった。
遥斗を前にしたら言いたい事も聞きたい事も全部飛んでしまった。
気持ちだけが爆発して子供みたいな言葉しか出て来なかった。
「もうみなみの事なんかどうでもよくなっちゃったのかなって・・・ひ、日和さんの方が良くなっちゃったのかなって・・・だから追いかけてくれなかったのかなって・・・ず、ずっと待ってたんだから・・・」
「・・・・・・・・・」
遥斗は何も言わずに私を抱きしめて「ごめん」って小さな声で囁いた。
辛そうな声に私も遥斗にしがみつく。
遥斗の身体、遥斗の匂い・・・まぎれもなく遥斗だった。