この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
限界Lovers
第28章 Difficult problem
「さて、お取り込み中悪いんだけどどうする?遥斗も何か食べる?」
「いや、このままサンタ貰って帰る。・・・プレゼントなんだろ?」
遥斗が私の顔を見て微笑んだ。
「賞味期限間に合ってなによりよ。・・・一ノ瀬さん、うだつの上がらないサンタだけどあなたの事だけはちゃんと好きみたいだから幸せにしてもらいなさいね」
「言われるまでもねーよ」
「昔の女につけ込まれた分際でよく言うわ」
呆れたようにアユミさんは鼻で笑った。
それからタクシーで帰るからと遥斗は電話掛け、アユミさんはお皿を片付け始める。
「あ・・・お義母さんに挨拶・・・」
「そうね、でもよく寝てるし寂しがるから今日はとりあえず帰って明日荷物を取りにくれば?」
「・・・はい」
眠るお義母さんに心の中でお礼を言った。
遥斗の家で過ごした数週間はこんな時なのに楽しかった。
こうして私の山下家での生活は思わぬところで終わりを告げた。
―――それから15分ほどでタクシーがやって来た。
遥斗のコートを着せられてタクシーに乗り込む。
遥斗が行き先を告げると車は走り出した。
「今日みたいな日はいつもかなり待たせちゃうんですけどね、お客さんラッキーでしたね」
「そうですよね、こんなに早く来てもらえるとは俺も思いませんでした」
タクシーの運転手さんと話しながら遥斗はずっと私の手を握っている。
あったかい手・・・
私から指を絡めると遥斗もまた握り返してくれた。
アパートの前で降りてタクシーを見送る。
夜の静けさは正に「聖夜」の雰囲気だ。
「・・・日和さんは?」
「帰ったよ」
「ずっと二人で居たの?」
「いや・・・鈴木と三人で」
「鈴木くん!?」
どうして鈴木くん!?
不思議がる私に遥斗は苦笑いだ。
「日和と二人は嫌だったからちょうど居た鈴木引っ張り込んだ。アイツも泊まらせて数日間三人で暮らしてた」
「ええっ!」
遥斗が鍵を差し込むとガチャっと重い音がして扉が開く。
久しぶりの我が家は懐かしい匂いで私が出てくる前と変わってなくて安心した。
「鈴木くんいいとばっちり受けちゃったね。・・・でもほっとした」
「いや、このままサンタ貰って帰る。・・・プレゼントなんだろ?」
遥斗が私の顔を見て微笑んだ。
「賞味期限間に合ってなによりよ。・・・一ノ瀬さん、うだつの上がらないサンタだけどあなたの事だけはちゃんと好きみたいだから幸せにしてもらいなさいね」
「言われるまでもねーよ」
「昔の女につけ込まれた分際でよく言うわ」
呆れたようにアユミさんは鼻で笑った。
それからタクシーで帰るからと遥斗は電話掛け、アユミさんはお皿を片付け始める。
「あ・・・お義母さんに挨拶・・・」
「そうね、でもよく寝てるし寂しがるから今日はとりあえず帰って明日荷物を取りにくれば?」
「・・・はい」
眠るお義母さんに心の中でお礼を言った。
遥斗の家で過ごした数週間はこんな時なのに楽しかった。
こうして私の山下家での生活は思わぬところで終わりを告げた。
―――それから15分ほどでタクシーがやって来た。
遥斗のコートを着せられてタクシーに乗り込む。
遥斗が行き先を告げると車は走り出した。
「今日みたいな日はいつもかなり待たせちゃうんですけどね、お客さんラッキーでしたね」
「そうですよね、こんなに早く来てもらえるとは俺も思いませんでした」
タクシーの運転手さんと話しながら遥斗はずっと私の手を握っている。
あったかい手・・・
私から指を絡めると遥斗もまた握り返してくれた。
アパートの前で降りてタクシーを見送る。
夜の静けさは正に「聖夜」の雰囲気だ。
「・・・日和さんは?」
「帰ったよ」
「ずっと二人で居たの?」
「いや・・・鈴木と三人で」
「鈴木くん!?」
どうして鈴木くん!?
不思議がる私に遥斗は苦笑いだ。
「日和と二人は嫌だったからちょうど居た鈴木引っ張り込んだ。アイツも泊まらせて数日間三人で暮らしてた」
「ええっ!」
遥斗が鍵を差し込むとガチャっと重い音がして扉が開く。
久しぶりの我が家は懐かしい匂いで私が出てくる前と変わってなくて安心した。
「鈴木くんいいとばっちり受けちゃったね。・・・でもほっとした」