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限界Lovers
第4章 隣人
僕の毎日はそんな風に過ぎていき、事件はある日突然起きる。


洗濯物を取り込むためにベランダに出ると、僕の生活には無縁の色がベランダに落ちていることに気がついた。


「!」



近づくまでもなくすぐに分かった。
バパパパパ…
パンツだ!女物のパンツだ!!


すぐさま辺りを見回す。
誰にも見られていないようだ。


ヤツは平和そうな色をして柔らかそうな質感を醸している。


そーっとヤツに近づいた。
……これは僕の部屋なんだから仕方ない。
それに実際本当にパンツかなんて手に取ってみなければ分からないし?


そうだそうだ、僕には確認の義務があるのだ。



恐る恐る手に取ると間違いなくそれはパンツだった。
思わず手が震える。


だってそのパンツの持ち主を思ったら…



僕の部屋の右隣は独り暮らしのオッサンだし。
下の階から上に飛ばされてくることなんてないだろうし。



……となるとだな、このパンツは限りなく高確率で隣のみ、み、み…
みみみみなみちゃんのものだということになるわけで…


それを意識した途端、瞬時にパンツをポケットにしまい疾風の如く部屋に舞い戻る。



心臓が…心臓がバクバクする…



カーテンを閉め震える手でパンツを取り出し掲げると、小さくて柔らかなそれはカーテンの隙間から差し込む光と僕の震えを一身に受け愛らしく揺れている。



リボンにレース…夢がいっぱい。
女の子のパンツには夢がいっぱい…



ウットリと酔いしれたまま掲げた手をゆっくりと顔に引き寄せ…




「……いやいや、何をやってるんだ僕は!」




我に返りパンツを床に放り投げる。



「………」



それからしばらく良心と葛藤し…
パンツを前に腕組みをして座ること数時間。
パンツの周りをグルグル回ること数時間。





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