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限界Lovers
第29章 山下先生とみなみちゃん
それから慌てて出掛ける用意をして四人で近場の神社に向かった。
日頃は人なんか居ないような小さな神社なのに今日は人で賑わっていて・・・
「みなみ、はぐれるなよ」
「うん」
そんな人混みに紛れてお袋と姉貴の後ろで手を繋ぐ。
思いがけず来る事になった初詣も来てみればなかなかいいものだ。
人混みの中で手を繋いで・・・
「遥斗は何てお願いするの?」
「そうだな・・・今年は結婚するわけだし。早く家族が増えますようにとか?あー、でもそれは神様じゃなくてみなみに頼んだ方がいいのかな。毎日頑張らせてもらわないとだし」
「ゴホン!」
前から不自然な咳が聞こえた。
姉貴たちが来なければこの時間に初詣なんて来なかったけど、会話をいちいち監視されるのも煩わしい。
「・・・・・・みなみは?」
「今年も遥斗と仲良くできますようにってお願いしようかな」
「俺たちが仲いいのは当たり前だろ?もっと他のこと頼めよー」
「えーっ・・・だって他のこと思いつかないもん」
「ゴホンゴホン!」
・・・本当に煩わしい。
何だかんだとじゃれているとすぐに俺たちの番になる。
ガラガラ鐘を鳴らして賽銭を入れ手を合わせた。
・・・みなみには「当たり前」だなんて言ったけど、結局俺もみなみとの平穏な日々を願った。
年末のすったもんだで平穏の有り難さを痛いほど痛感したからかもしれない。
それから帰りに境内で甘酒を飲んで神社を出る。
「お義母さんとアユミさんは何をお願いしたんですか?」
「私は仕事の事を・・・」
「お母さんはね、早く孫の顔が見れますようにって遥斗たちの代わりにちゃんとお願いしといたわよ」
やけにお袋は嬉しそうだった。
「だから遥斗はみなみちゃんによくお願いして安心して毎日・・・」
「だーかーらー、人の話聞いてんなよ!」
みなみと二人で照れながらアパートに着くとあれだけ騒いだくせに姉貴たちは上がって行かないという。
「もう疲れたし眠いし・・・その代わりおじさんたちが来るときは来なさいよ」
「分かったよ」
姉貴に釘を刺され、二人をアパートの前で見送った。
時刻は既に明け方になっていた。
日頃は人なんか居ないような小さな神社なのに今日は人で賑わっていて・・・
「みなみ、はぐれるなよ」
「うん」
そんな人混みに紛れてお袋と姉貴の後ろで手を繋ぐ。
思いがけず来る事になった初詣も来てみればなかなかいいものだ。
人混みの中で手を繋いで・・・
「遥斗は何てお願いするの?」
「そうだな・・・今年は結婚するわけだし。早く家族が増えますようにとか?あー、でもそれは神様じゃなくてみなみに頼んだ方がいいのかな。毎日頑張らせてもらわないとだし」
「ゴホン!」
前から不自然な咳が聞こえた。
姉貴たちが来なければこの時間に初詣なんて来なかったけど、会話をいちいち監視されるのも煩わしい。
「・・・・・・みなみは?」
「今年も遥斗と仲良くできますようにってお願いしようかな」
「俺たちが仲いいのは当たり前だろ?もっと他のこと頼めよー」
「えーっ・・・だって他のこと思いつかないもん」
「ゴホンゴホン!」
・・・本当に煩わしい。
何だかんだとじゃれているとすぐに俺たちの番になる。
ガラガラ鐘を鳴らして賽銭を入れ手を合わせた。
・・・みなみには「当たり前」だなんて言ったけど、結局俺もみなみとの平穏な日々を願った。
年末のすったもんだで平穏の有り難さを痛いほど痛感したからかもしれない。
それから帰りに境内で甘酒を飲んで神社を出る。
「お義母さんとアユミさんは何をお願いしたんですか?」
「私は仕事の事を・・・」
「お母さんはね、早く孫の顔が見れますようにって遥斗たちの代わりにちゃんとお願いしといたわよ」
やけにお袋は嬉しそうだった。
「だから遥斗はみなみちゃんによくお願いして安心して毎日・・・」
「だーかーらー、人の話聞いてんなよ!」
みなみと二人で照れながらアパートに着くとあれだけ騒いだくせに姉貴たちは上がって行かないという。
「もう疲れたし眠いし・・・その代わりおじさんたちが来るときは来なさいよ」
「分かったよ」
姉貴に釘を刺され、二人をアパートの前で見送った。
時刻は既に明け方になっていた。