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限界Lovers
第30章 ラスボス登場
「それはあの時は不真面目な気持ちだったということか?」


「申し訳ないです」


「どこまでも最低な男だな。その言葉もパフォーマンスじゃないのか?」


「違います」


ゴリラーマンは腕を組み目を瞑た。
これは話をきいてくれるという事だろうか・・・


「みなみさんとは二年間お付き合いをさせてもらっています。この二年みなみさんと色んなことがあって・・・一緒に過ごしてきて俺にはみなみしか居ないって思いました・・・だから自分はもうみなみさんとの未来しか考えられません」


ゴリラーマンの反応は相変わらずない。


「・・・話はそれだけか?」


「・・・みなみさんとの結婚・・・許していただけないでしょうか」


「ダメだ」


「お兄ちゃん!!」


また熱くなるみなみをたしなめた。
やっぱり簡単じゃねぇな・・・


今更ながら昔の自分を呪いそうだ。
自分のした事は結局自分に返ってくるって・・・今その意味を痛感している。


「一ノ瀬さんが認めてくれないのは自分がよく分かってます。・・・でも俺も認めて貰えるように頑張りますよ」


「・・・認める事はないと思うがな」


「必ず認めてもらいます」





そしてゴリラーマンは静かに帰って行った。
不安そうな顔でみなみが俺を見ている。


「ごめんなみなみ・・・」


こんな事になって・・・


聞きたいけど聞けないのだろうか。
みなみの目と口が「その事」を訊ねようと何度も躊躇する。


「気になるよな、何があったか・・・」


「・・・何となく分かったよ。プリクラに・・・見たことある人が居るなって思ったから・・・」


「そう・・・俺本当にみなみに嫌われるな・・・高校生の時にさ、一ノ瀬さんの彼女に手を出したんだ」


「・・・・また女だ」


「どうしようもないよな・・・ホーント」


情けないけど笑うしかない。
みなみはそんな俺に寄り添ってくれる。


「呆れただろ?」


「うん・・・」


「ハハッ、正直だな・・・」


胸の中は情けなさで一杯だ。
できることならみなみの前では格好つけていたかったのに・・・


「でも・・・そんな過去があるから今の遥斗なんでしょ?」


「・・・・・・」


「人の大事なものに手を出すのはいけないよやっぱり・・・今の遥斗にならお兄ちゃんの気持ちも分かるんじゃない?」




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