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限界Lovers
第30章 ラスボス登場
「もしもし」


『ヤリチン時代が祟って一ノ瀬さんのお兄さんに反対されてるんだって?』


我が姉ながら開口一番礼儀も何もありゃしない。


「情報早くね?みなみから聞いたの?いつの間にそんな仲いいんだよ」


『しばらく一緒に暮らしてたのよ?おかしくないでしょ?』


そして姉貴は捲し立てる。


『しかも相手はあの暴行事件の犯人だっていうじゃない!何が暴漢よ!自業自得なんじゃない!どうすんのよ・・・自分のしでかした事でまた一ノ瀬さん泣かせて・・・ホントあんたはどうしようもないわね!』


「詳しいな・・・」


『とにかく、もうあの子に心配かけないでよ!嫌なのよ私・・・あの子のあんな顔見るの」





・・・あんな顔!?


「みなみに会ったの?」


『えっ!?いや・・・あんな声・・・?とにかくちゃんと自分でケジメつけなさいよ!』


「分かってるよ」


そして一方的に電話は切れた。





「・・・・・・」


本当にいつの間にそんなに仲良くなったんだか・・・


どんな女にも難癖つけてたあの姉貴がね・・・
でも姉貴がみなみを可愛いがってくれるのは嬉しい。


だから・・・本当はみなみだってそうなんだよな・・・


家族には執着のない俺ですらそんな風に思うんだ。
みなみなんてもっとそう思うんじゃないか?


もう一度スマホを取り出してみなみにメールを送った。


それは今夜の事で・・・
できるなら俺一人でゴリラーマンと話がしたい。
だからみなみの実家に寄って帰ると・・・


時間はないんだ。
この三日は精一杯の事をしよう。







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