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限界Lovers
第30章 ラスボス登場
「・・・花恋に」


ピンク色の包装は今日、見送りに来るつもりじゃなかったら用意なんてしないだろう。
何だかんだ会うつもりはあったんだろうな・・・
ツンデレか!



ゴリラーマンはみなみからプレゼントを受け取ってほんの少し笑った。
そして・・・


「・・・三月の顔合わせには花恋も連れて来るから」


「えっ!?」


俺たちの叫びと同時にドアが閉まり新幹線が走り出した。


「・・・・・・」


何だ今の・・・


「顔合わせに来るって・・・結婚していいって事か・・・?」


「う・・・うん、きっとそうだよね?」


二人で顔を見合わせて力なく笑った。
分かりにくい・・・
最後までゴリラーマンは分かりにくかった。



帰りにみなみの家に寄ると夕飯を食べていけと言われそれに甘える事に。


「そう言えばトオルが顔合わせはちゃんと大安にするようにって」


「・・・・・・」


「あと出来れば顔合わせじゃなく結納にするようにって・・・お母さんたちは顔合わせで十分よ、あんな堅苦しいの面倒だもの。とりあえず伝えろって言われたから伝えましたー」


またみなみと顔を見合わせる。


「あの・・・それは俺たちが結婚してもいいという事なんでしょうか?」


「そりゃそうでしょう?そうじゃなかったらトオルがそんな事言うわけないよ・・・あ、遥斗くん醤油取って」


「はい」


お義父さんに醤油を渡すとお浸しにチー・・・とかけ、かけ過ぎだとお義母さんとみなみに怒られる。


「・・・認めて貰えたんでしょうか」


「ショーユーこと」


感激の余りダジャレをスルーしてしまった俺にお義父さんはションボリしている。
それさえ気付かないほど俺は感極まっていた。


「お義父さん、お義母さん・・・俺みなみを大切にします!絶対幸せになります!」


お義父さんとお義母さんは顔を見合わせ笑っている。


「幸せになってちょうだい」


「ショーユーこと」


「ハイっ!」


二度目の同じダジャレさえスルーだ。
醤油を持つお義父さんは寂しそうで、みなみはそれを見て笑っていた。








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