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限界Lovers
第7章 チェリー・チェリー・ストロベリー
「……ブーさん」


「今日はいいの」


「ダメ」


「いいんだよ、参観日!」



みなみのボタンに手を掛けて首筋に顔を埋めると…






ピンポンピンポンピンポーン!!





「…誰?また鈴木くん?」


「名前覚えなくていーから」



ガシガシ頭を掻いて立ち上がる。
もし隣人なら牽制してやろうと玄関に向かいドアを開けると……



「こんばんは~」


「………」



思わずそのままドアを閉めるとオカマが叫んだ。



「ちょっと!開けてよ!!」


オカマはすごい勢いでガンガン扉を叩く。


「何事!?」


リビングからみなみが走ってきて勢いよくドアを開ける。


するとドアはおかまを直撃。




「……ってーな!何してんだよ糞娘!」


「鈴之介…!写真返してよ!」


「その名前で呼ぶなっつってんだろがよ!!」


二人はキーキー言い合い睨み合う。



「み…みなみ」


「それにね、言っときますけど遥斗はみなみのものなんですからね!」


「そんな乳してたら誰だって一回はなびくわボケ!…アタシの方がテクニックはあるわよ?は、る、と、くん」



……何のテク!?
防衛本能から思考はシャットダウンされていく。


背中が寒い。



「きょうはね、遥斗くんにチェリーパイ作ってきたの」


「えっ!?美味しそう!」



みなみ…おまえって奴は……



簡単に食べ物に釣られるみなみ。
でもオカマはそんなみなみを手で払い俺にズイッと詰め寄った。


「食べて…チェリーパイ」


「え…ええっ?」


「美味しかったらアタシのチェリーパイもあげるから」


「意味が…分かりませんが」


「分かんなかったら教えてあげるわよ」


「結構です」


「遠慮しないで…クセになるから」


「いや…なんないです」


「痛いのは一瞬だから。すぐ好くなるから」


「えっ!俺挿される方!?」


オカマは頷き厭らしい目で俺の全身を舐め回す。



怖えー…
マジ怖えー…





…俺、一人になんないようにしよう。
危ないから…



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