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限界Lovers
第7章 チェリー・チェリー・ストロベリー
「ちょっと!見つめ合わないで!」


「合ってねぇ…」


みなみが俺とおかまの間に割り込む。


「…このチェリーパイはありがたくいただきますけどあなたのチ…チェリーパイは要りませんから」


「別にアンタにあげるんじゃないんだけど」


「遥斗のものは私のものなんです!その逆も然り…覚えといてください!」


みなみが俺を隠すように立ちはだかりオカマに食いつく。
でも結局隠れてないからオカマはまた俺に熱い視線を向け、目が合ってしまった俺は…


「………」


「…可愛い。ホント舐めちゃいたい!……舐めてあげたい!!」





「!!!、ムキーーッ!!」




目を逆三角にしてみなみが叫ぶ。
俺は固まる。


オカマは熱視線で俺に投げキッス。



そして嵐のような来客は帰って行った。
















その後、テーブルには仲良く並ぶさくらんぼとチェリーパイ。



「…俺さくらんぼトラウマになりそう」


「食べ物に罪はないよ!それに鈴木くんは関係ないし」


「………みなみ」


みなみのほっぺをムギュッと摘まんだ。


「鈍感!」


「いひゃいいひゃい!」


「いい?みなみ、気を付けろよ」


「いひゃいって!」


「俺以外の男、マジで!」


そしてパッと手を離すと摘ままれたほっぺをさすりさすり涙目なみなみ。


「意味分かんない」


「分かんないなら分かんなくていいよ。ただ気をつけろよ」


みなみの唇からはまだほんの少しストロベリーの香りがする。


「俺やっぱさくらんぼよりいちごのほうがいいわ」


チュッとキスするとほんのりいちご風味とみなみの味。


「…いちご味のみなみがいいわ」


「何それ」


みなみが笑う。


それだけで体から無駄な力が抜けていく。



「……みなみは魔法使いみたいだな」


一番の魔法は俺にかけた恋の魔法。
どんな呪文を唱えてこんなに俺を夢中にさせたのだろう。


「ははっ、さっきから何?」


「何でもないけど…好きだよ、みなみ」


みなみの腰を抱いた。
思いの外みなみは照れて挙動がおかしくなる。



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