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限界Lovers
第8章 鈴木将太の憂鬱
「お茶でも飲んできませんか?」
「……でも」
「えっと、昨日大屋さんにもらったどら焼きもあるんです…」
「どら焼き…」
「電車の中でお婆さんにもらった飴とかもあって僕一人じゃ食べられないんで!」
僕は必死だった。
少しだけ…少しだけみなみちゃんと話せるようになったから、この距離を遠退かせたくなかった。
「…よく食べ物もらうんですね?」
プッとみなみちゃんが吹き出した。
「あは、なんか僕わらしべ長者みたいで」
「意味違くないですか?」
クスクス笑うみなみちゃんを前に僕は舞い上がる。
だってみなみちゃんと…みなみちゃんと笑って話せる日が来るなんて!
「…じゃあお言葉に甘えてちょとだけ」
みなみちゃん!!!
「あの、散らかってますけど…どどどどどうぞ」
すぐさま感動から興奮へ。
だって僕の部屋にみなみちゃんが…
みなみちゃんが…
みなみちゃんが僕の部屋に…
ありえない出来事を前に泣きそうな僕。
神様、ありがとう!!!
僕、真面目に生きてて良かったです!
みなみちゃんを招き入れると閉めっぱなしの部屋はまだほんのりとイカっぽいような…
「………」
みなみちゃんの眉が寄る。
臭い!?
ま、まさか…さっきの僕の分身たちが生きた証の匂いを放っているのだろうか!?
さりげなく、慌てて窓を開け換気。
これで平気なはず…平気だよね!?
心臓が早鐘を打っている。
「男の独り暮らしだからむさくて…」
「いえ、…間取りが違ってなんか新鮮」
「あー、みなみちゃんちは少し広いんだっけ?」
「一部屋だけ。…二人だから」
「そ、そうか、そうだね」
なんだかどつぼにはまった感じ。
「……でも」
「えっと、昨日大屋さんにもらったどら焼きもあるんです…」
「どら焼き…」
「電車の中でお婆さんにもらった飴とかもあって僕一人じゃ食べられないんで!」
僕は必死だった。
少しだけ…少しだけみなみちゃんと話せるようになったから、この距離を遠退かせたくなかった。
「…よく食べ物もらうんですね?」
プッとみなみちゃんが吹き出した。
「あは、なんか僕わらしべ長者みたいで」
「意味違くないですか?」
クスクス笑うみなみちゃんを前に僕は舞い上がる。
だってみなみちゃんと…みなみちゃんと笑って話せる日が来るなんて!
「…じゃあお言葉に甘えてちょとだけ」
みなみちゃん!!!
「あの、散らかってますけど…どどどどどうぞ」
すぐさま感動から興奮へ。
だって僕の部屋にみなみちゃんが…
みなみちゃんが…
みなみちゃんが僕の部屋に…
ありえない出来事を前に泣きそうな僕。
神様、ありがとう!!!
僕、真面目に生きてて良かったです!
みなみちゃんを招き入れると閉めっぱなしの部屋はまだほんのりとイカっぽいような…
「………」
みなみちゃんの眉が寄る。
臭い!?
ま、まさか…さっきの僕の分身たちが生きた証の匂いを放っているのだろうか!?
さりげなく、慌てて窓を開け換気。
これで平気なはず…平気だよね!?
心臓が早鐘を打っている。
「男の独り暮らしだからむさくて…」
「いえ、…間取りが違ってなんか新鮮」
「あー、みなみちゃんちは少し広いんだっけ?」
「一部屋だけ。…二人だから」
「そ、そうか、そうだね」
なんだかどつぼにはまった感じ。