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石榴(ざくろ)の月~愛され求められ奪われて~
第13章 第三話・四

お民が頷いた時、また、風が吹いた。
桜の花びらが一斉に舞い上がる。
無数の花びらは、天へと還っていった大切な人たちへの手紙のよう。
お民は空の彼方にいるはずの亡くなった人たちに想いを馳せる。
兵助、兵太、龍之助、それに、半年ほど前に亡くなったという石澤嘉門。
それぞれの人のありし日の顔が一瞬、甦る。
舞い上がった花びらたちは、まるで願いを託した千羽鶴のように蒼い春の空へと高く舞い上がり、吸い込まれて見えなくなった。
―このささやかな幸せがいつまでも続きますように。
ひそかに願いを込める。
お民は、眩しい光に眼を細めながら、いつまでも花びらが消えた空の高みを見つめていた。
【完】
☆ ありがとうございました。
作者 ☆
桜の花びらが一斉に舞い上がる。
無数の花びらは、天へと還っていった大切な人たちへの手紙のよう。
お民は空の彼方にいるはずの亡くなった人たちに想いを馳せる。
兵助、兵太、龍之助、それに、半年ほど前に亡くなったという石澤嘉門。
それぞれの人のありし日の顔が一瞬、甦る。
舞い上がった花びらたちは、まるで願いを託した千羽鶴のように蒼い春の空へと高く舞い上がり、吸い込まれて見えなくなった。
―このささやかな幸せがいつまでも続きますように。
ひそかに願いを込める。
お民は、眩しい光に眼を細めながら、いつまでも花びらが消えた空の高みを見つめていた。
【完】
☆ ありがとうございました。
作者 ☆

