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ラブ❤ゲー!
第8章 休憩してあげる
そういえば、桜ことクロウは昔から和風な物が大好きだった。
その反面、柳ことルイは中華風な物が大好きで、やっぱり双子と言っても性格はがらりと変わるんだなと実感。
珍しい男女の一卵性なのだから、最初は性格が似ているんじゃとか言われていたけど、面白いくらいに正反対だったから。

だから、リアルの桜の髪型は黒髪にぱっつんの姫カットなんだと思う。
私服姿は見た事はないけれど……、たぶん私服も着物なんだろうなぁ。

「ここは、イタリアのヴェネツィアをモチーフにしてるから、観光名所も青の洞窟とかイタリア風な建物とかが多い事もあって、和風な服装は売ってなさそうだけどな」
「そうなのか? 何処か売ってる場所はないのか?」

結構、和風に拘るクロウ。
ここまで、彼女……、いや今は彼? が食い下がるのも結構珍しい。

「日本をモチーフにした町もあるっぽいから、そっちのほうに行くか」
「おお、風情のある景色も拝めるかもしれんぞ」

クロウの目が輝いている。
住んでいる東京には、桜はあるけど日本的な物なんて本当に少ないから……、だからこそ日本的な町には憧れるんだろう。
幼い頃、桜の時期になるととても元気になっていたのを思い出す。
紅葉も好きで、季節折々の花々を愛する……、絵に描いたような大和撫子な人。
それが、皆元 桜<ミナモト サクラ>、私の専属メイドだ。

「どうした、行くぞ」

立ち止まってる私の手を引っ張って、エリさんは歩き出す。
よくよく思えば、私の世話を焼いてくれてるエリさんも私の警護っていう仕事があるから、こんなに親切なんだ。
なんか、仕事の延長を続けてるみたいで申し訳ないなと思うけど、ゲームの外に出たって事件が解決するまで、エリさんは寝てる間も起きてる間も仕事尽くめだと思うと非常に申し訳ない。

「あ、あの……、エリさん。あまり気を使わなくてもいいですよ?」
「ん、別に気なんか使ってない」

素っ気無い態度だけど、歩くスピードも私のペースに合わせてくれているし、本当に気を使わせっぱなしでどうすればいいかわからなくなる。
だって、今まで合わせるほうだったし……。
こういう時にどうしたらいいかなんて、私は知らないから。
……皆、レディーファーストとか言うけど、私はそれ程レディっていうわけでもないし。
私は、男の人の後ろをついて行くのに慣れてしまったから。
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