この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ラブ❤ゲー!
第8章 休憩してあげる
気が付けば、ずっと隼人君の背中を追っていた。
追いたくて追ってたわけでもなく、時には違う方向へ行きたかった、自由になりたかった時もあった。
でも、そんな時は必ずお父さんに暴力を振るわれるから、殴られるのが嫌で隼人君の背中を追っていた。

だから、こういう事には慣れてなくって。
隼人君が、他の女の人にしているのは見た事があるけど。
実際にしてほしいとも思わなかった。
……いや、本音は触ってほしくなかった。

でも、エリさんは違う。
触って欲しくないから気を使ってほしくないとかじゃなくて、嫌われたくないって思ってしまう。

「ん、何だよ?」
「何でも無い」

不思議そうに首を捻るエリさん。
彼にとっては普通の行動なんだけど、私の事なんて気にかけなかった隼人君と一緒に居ると、自然とこうした仕草につい嬉しくなってしまうの。
ほんの少しの反応を気にかけてもらって……、嬉しいけれど、慣れてないぶんどうすればいいかわからない。
でも、少しづつ慣れていける。
だって、私はもう自由だから。

「どんな所なんだろうね」
「桜か紅葉が舞い散る美しい所だといいのだが。彼岸花や牡丹や椿等も捨てがたい……」
「彼岸花って好きじゃないからなー」
「む、綺麗ではないか」
「よく行く墓地に咲いてる花なんだ」
「あー、そういうイメージあるよね」

鬼灯と彼岸花って、幽霊とかお化けとかと親密そうなイメージがあるもん。
よく似合うと思う。

「む、綺麗なんだが……」

それでも、否定しない所を見ると、クロウもそう思ってるって証拠。
綺麗っていうのは否定しないけど、昼間に彼岸花の花畑を見るのはいいけれど……、夜だと不気に感じる。
イメージってやつ?

「まぁ、大体は桜か紅葉だから、季節によって変わると思うが……、どの季節になっているかが気になる所だ」
「そういや、一回だけ桜と紅葉が一緒に咲いてた事があったな」
「ほう? そのような風景が現実世界であるとな?」
「確か、二度咲く桜の事だよね」
「おお、是非見てみたいものだ!」

桜は、玩具を与えられた子供のように目が輝いている。
現に、後ろか隣を歩いていたのに走って先に進み始めたから。
相当気になってきたんだろう。
何処に進むのかはわかっていないけれど、クロウもエリさんもわかっている様子だった。
皆、よく迷わないなと不思議に思う事がある。
/160ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ