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ラブ❤ゲー!
第8章 休憩してあげる
「やっぱ、買いに行くぞ」

それだけ言って、エリさんは私の手を引っ張ると歩き出してしまう。
本当に、この人は服を買うのが好きだなぁと関心しながら。
だって、男の人って買い物とか苦手でしょ?
それなのに、こんなに買い物をしたがるなんてエリさんくらいだと思うし。

「あの店っぽいな」

そう言うと、一番列が出来ている店に並ぼうとした。
その時だった。

「あー、居たー!!」

明るい声がして、ぱたぱたと元気な足音が聞こえてくる。
たっくんだ。

「あ、終わったの?」
「うん、終わったよー。今度は何するの?」
「ああ、いや待ってる間暇だから、服でも買おうかなって……」

それだけ言うと、たっくんは目を輝かせた。

「そういえば、服買いたかったんだよねっ!」

嬉しそうに目を輝かせて、たっくんは並んでいたお店の定員さんにナビを見せる。
その後、何やら一言言うと、すぐに帰ってきてしまった。

「女性用の奴しか売ってないんだってー。僕着れないから、見てもしょうがないし。全部買ってきたよ」
「いや、あのね、たっくん。その時は断りなさい」
「えー、でもお姉ちゃん着れるでしょ?」

この子のお金遣いの荒さには、頭が痛くなってしまう。
直そうとしても周りが湯水のようにお金を渡すから、なんとも……。
そういえば、ユリさんとかエリさんも結構お金使いは荒いほうだと思う。

「どれが男の物かわかんないから、全部買ってこようよ」

それだけ言うと、私の手を引っ張って走り出した。
初めて前に住んでいた家に引っ越してきた時もそうだ。
食べきれない量なんて考えずに、スーパーの食べ物を全部買ってしまって……。
お店に来ていたお客さんは困るし、しょうがないから近所の人達を招いてパーティーを開いたんだっけ。
あの時は、食べ物は腐るでしょって怒ったから、その時から食べ物だけはまとめ買いしなくなった。

「お店にあるの全種類頂戴!」
「はい、畏まりました!」

この定員さんは、たっくんを待っていたかのように、お会計用のチップやら何やら全てを準備していて……。
気が付けば、たっくんの近くには定員さん達が並んでいた。
その列を見て、他のVIPIDの人達も買い物を始めたから、私達の周りはVIPIDだらけになった。

その後、城へ行こうかと戻った時に、他の町の定員さん達がお城の前で出待ちしていて……。
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