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ラブ❤ゲー!
第8章 休憩してあげる
「キャー、ルイ君すごぉ~い!」

暫くすると、ルイの周りにはたくさんの女の子で溢れていて。
ここはいつからホストクラブになったんだろうと頭を抱えたくなる。
もれなく、エリさんも拉致られて、私は女の人達の圧力に押されて隅っこで大人しく景色を眺めていた。
その時、たっくんにメールを打ったりして、現在の状況も愚痴っておく事も忘れずに。

エリさんが、私を呼ぼうとしてこちらを見ると、一斉に女の子達の視線が私のほうに向いて、凄く睨まれるものだから……、見知らぬ人の振りを続けるのが一番。

……怖いよ、女の子怖いよ……。
初めて女の子の恐ろしさを実感してしまって、いつもなら仲良くなろうと思って喋りかけに行くんだけど、今日はそんな勇気も無い。

今からたっくん達が列車に乗って、追いかけてきてくれるそうで。
列車のホームでどうにかしておけばいいと思うけど……、流石に列車を降りた後も女の子達と一緒に行動するなんて事はないよね……?

* - * - * - *

そう思っていたのが間違いでした。
のんびりと景色を眺めながら、ただただ駅に着くのを待っていたけれど……、列車を降りた後も女の子達はエリさん達から離れようとはせず、次何処に行くとかで盛り上がってしまってる。
私は、完全に置いてけぼり状態。
エリさん達を追うかどうか迷っていたんだけど……、女の子達に凄い勢いで睨まれたり、突き飛ばされたりして、今まで味わった事のない苛めに心が砕けそうになって、追うのは諦めた。

ああ、なんでクロウまで男になっちゃったのに、私も男キャラにしなかったんだろう。
その事だけを悔やみながら、人目の付かない所で次の電車を待っていた。
そして、数分後には慌てた様子のクロウが私を見つけてくれて……。

「クロウー!」
「お、お嬢様ー!!」

クロウと抱き合って、改めて女友達の大切さが身にしみた。
ゲームでは男だけど。

「ねーねー、ヴェネツィアのお菓子のお店とか行きたいなー!」

たっくんは、完璧にお出かけモード。
2人を探すなんて事は頭にないみたいで、完全に遊びに行く事しか考えていない。
けれども、今はそれでいいの。
だって、この状況でさっきの女の子達と会ったら、もう……。
そう思うだけで、顔が真っ青になってくる。
ちょっと、胃もズキズキとしてきていて、辛い。

「お、男キャラになりたい……」
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