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ラブ❤ゲー!
第8章 休憩してあげる
なんだかんだ言って楽しそうにしていた癖に。

女の子達が怖くて近づけなかったけど……、そっちは抜け出そうと思えばいつでも抜け出せたんじゃないの!?
それなのに、せっかく桜と遊んでいたのに、自分の思うようにいかないと強制ログアウトですか。

大牙さんの態度にいらっときて、何か言いつつドアを叩いているけど、私は気にもせずもう一度ダイヴした。

そうして、ヴィーナスオンラインの門を潜り抜けて、目が覚めた時には慌てた様子のクロウが居て……。

「ど、どうしたのだ!?」
「強制的にログアウトさせられたの」
「そ、そうだったのか。何かあったのではないかと心配したぞ」
「ごめんね?」
「いや、大丈夫だぞ。それなら、城へ行くか」

不安そうに見てくるクロウの手を引っ張って歩き出す。
その時だった。
ナビがけたたましく鳴り響く。
電話だったので、切るボタンを押すと、マナーモードしようとしていた時に、再度かかってきて……、ため息をつくとまた電話を切った。

クロウのほうにもかかってきているらしいけど、そちらも同じように切ってはすぐにかかってきて……、の繰り返しで頭がどうにかなりそう。

「あ、彼奴等……、都合が良い時にはしつこくかけてきよって……!!」
「クロウ、壊さないでね?」

ナビを壊しそうな勢いのクロウを慌てて止めるけど、そうしている間にもナビはずっと鳴り響いたママで……、周りの人が迷惑そうにこちらを見てくる。
ほんっとうに自分の事しか考えて無いんだから!!

電話をかけてきた相手は、さっき私を強制ログアウトさせた張本人。
しつこいっ、しつこすぎ!
ボディーガードの仕事は、外に出る時だけだから家に居る時にはほっといてくれたらいいのに。

私は、電話をまた切るとすぐさま電話がかかってくる。
こうやって、本当にノイローゼになるまでかけ続けてくるの!?
頭がどうにかなっちゃいそう。

「お姉さん達、困ってるみたいだけど、どうかしたの?」

そう、言ってくれたのはプラチナブロンドに薄い桜色の目の、全体的に色素が薄い可愛らしい男の子。
声も鈴の音が鳴るように軽やかで、とても透き通ってい……、何処か神秘的な人。

「電話が鳴り止まなくて……」
「ナビの横にある音量ボタンを調節したらいいよ」

教えてくれた所を見ると……、見慣れたアイコンがあって、一発で音量調整と分った。
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