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ラブ❤ゲー!
第8章 休憩してあげる
……そういえば、可笑しい。
ゲームの事であんなにも大牙さんに対して怒っていたのに、今ではそんな事は全然考えて無かった。

自分が自分じゃなくなったみたいで、変な物でも食べたみたいに可笑しくなる。

「きちんと、言ってみ?」

壁まで追い詰められて、大牙さんと唇が当たりそうなくらい近くなる。
偽の大牙さんの時も同じ状況になって、壁に追い詰められて、そして閉じ込められる形になったけど、全然違う。
よくよく考えてみると、偽者の大牙さんと本物の大牙さんって、本物のほうが背が小さくて、体つきがしっかりしてる。

「い、いや……、こ、これ……」

そう言って、おずおずと明さんの手紙を出した。
それを見ると、大牙さんは目を細める。

「この会社の社長を捕まえればいいな」
「ま、待って! そうするとうちの会社の評判も悪くなっちゃう」
「あー、金を取られて信用も落ちるってこれは大打撃だな」

大牙さんは、またベッドの上に戻って紙を見ながら睨めっこを始めた。
何か、大牙さんなら何かいい方法を見つけてくれる。
何故だかわからないけど、そう信じれる。

「んー、まず問題なのはお前の親父か?」
「うん、そうだね」
「んー、レイプ犯として隼人を捕まえると脅す」
「それで?」
「止めてほければ、離婚しろって言う。離婚したら即効提携を解除、事を大きくされたくなかったらと脅して金も回収」
「そんなに上手くいくのかな?」
「あー、俺が上手くやっとく」

ぽんぽんと優しく頭を叩かれて、つい嬉しくなる。
そうして、私を見た大牙さんの顔は非常に優しくて、胸がいっぱいになって凄い幸せ。
なんだろう、この気持ち。

「無事に解決したら、きっちりお礼してもらうぞ」
「うん、任せて!」
「よし、約束な?」
「うん、約束ね!」

にっと子供のように無邪気に笑う大牙さんと、指切りをした。
なんだか、二人だけの約束に思えて嬉しくなってくる。
雲の上でも歩いてるようなふわふわした気分。
なんだろう、とってもテンションも高くて体も軽い。
たぶん、事件が解決しそうだから嬉しいのかな……?

「そうとわかれば、お前の親父さんに交渉するか。ホテルのロビーに居ると思うから、とっとと行くぞ」
「その紙はどうするの?」
「親父さんに突き出すんだ。そうすれば自分がどんな位置に立たされているかくらい理解する」

大牙さんと繋いだ手が熱い。
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