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ラブ❤ゲー!
第9章 婚約してあげる
その後、蒼は警察病院に運ばれて行った。
僕は、頭の中の整理がつかなくて……、そのまま放心したようにその場に座っているだけで精一杯。

本当に、何があったのか……、全然理解できてない。

ただ一つだけ思う事は、蒼は大丈夫なんだろうか?
今まで冷たくして悪かったなぁっていう反省の2つ。

「柳、これはどういう事なの?」
「か、母さん……、これは……」

その時だった。
お姉ちゃんが、泣いて僕を抱きしめながら小さく呟いた。

「絶対、許さないから……」

柳の顔が、悲しそうに歪んだ。

「おい、弟。パニくってるみたいだけど大丈夫か!?」

大牙にぺしぺしと顔を叩かれながら、覗きこまれてやっと頭が回転してくる。
そうだ、睦月。

「睦月、大丈夫なの?」
「俺は、咄嗟に避けたから……」

睦月は悪くないのに、可哀想なくらい顔が真っ青。
全部、全部柳が悪いのにね。

「ほら見ろ。蒼が居なかったら、今頃頭直撃だったぞ?」

大牙に頭を軽く叩かれて、やっと大牙の手が震えてる事に気が付いた。
本当に……、本当に心配してくれてたんだ。

「ごめん……」
「ん?」
「自分勝手な事してごめん……」

それだけ言うと、大牙は僕の頭をくしゃくしゃと撫でる。
後一歩間違えていれば、大牙が殺されていたのかも……。
それなのに、大牙と柳をぶつからせようとしてただなんて、怖くて言えないや。

「貴方は、もう坊ちゃまの側に置く事なんてできません! 大旦那様に可愛がられているからって調子に乗って!!」

あの椿さんが泣いてる。
そうだ、この状態なら桜ちゃんが心配してくれるかも!?

善は急げって奴だよね!

ドアの外に出て桜ちゃんを探し回ったけど、誰も見当たらない。

「坊ちゃま、どなたかお探しですか?」
「桜ちゃん探してるんだけど、柳が馬鹿しちゃったから」
「ああ、桜ですか? 先ほど刑事さんに付き添って行きましたよ」

なーんだ、残念。
まぁ、蒼の事は桜ちゃんに任せておけるってわかったし、安心できるけどさ。
でも、ちょっと慰めてくれてもいいのになー、なんてね?

「あ、坊ちゃま。小さい刑事さんが準備してくれたケーキが届きましたよ」
「わー、ありがとう! でも、冷蔵庫入れといて」
「はい、ただいま」

なんだか、今は食べる気分にはならないや。
つまんないし、皆の所へ戻ろーっと。
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