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ラブ❤ゲー!
第4章 イかせてあげる
「あんなに怯えてたマリーが、まさか妊娠までしたのに再度ゲームにログインしてあいつ等のアジトに行くとかなぁ?」
「本当に、あの子は何を考えているかわからないよ」
「それから、マリーさんはどうなったの?」
「見てない。本当の所、マリーは妊娠騒動があった後、ゲームにログインしなくなったんだ。それが、一週間前に急にログインしてその足でB地区に行ったんだよ」

一週間前にふらりとログインして、自分の身を危険に晒したマリーさん。
……正直、行動が理解できない。
でも、何か引っかかるの。
それが何なのかがわからないけれど。

「だから、俺等はギルドバトルで優勝しなくちゃいけないんだ。優勝商品としてマリーの身柄をかけてるんだ」
「じゃあ、私達が負けたらどうなるの?」
「どうにもならない。ただ、優勝を維持したギルドは高い報酬と運営から支配されない自由が与えられる」
「って事は……


   私達が勝てば、こんな世界じゃなくなるんだ?」
「そういう事だ」

そう言ったエリアスさんの目には強い輝きがあった。
リヒトさんは辛そうな表情をしていて、ユリアンさんは悲しそうな目をしてた。
その表情を見て、皆がこのゲームを続けている理由が、なんとなく理解できた。
助けたいんだ、ただ純粋に。

「あいつ等がログアウトさせなくしてる人達の中で、死亡者は続々と出てる。警察のほうでも、ゲーム専用のギルドを作って民間人を解放しようと躍起になってるが、成果が出ない」
「管理者を訴えたら捕まえられるんじゃないの?」
「無理だ、このゲームを運営してるのは"国"だからな」

その言葉に絶句した。
……嗚呼、だからなんだ。
どんなに無法地帯でも、処罰されないんだ。
だって、"国"がルールを作るんだもの……。

「報道とかでも揉み消されるんだよ、前にも何人か起訴しようとしたんだけど、動いた直後に謎の失踪を遂げてね」

でも、一つだけ疑問がある。
それは、マリーさんの事。
ギルドバトルでマリーさんが馬鹿をしなければ勝てた、そうエリアスさんは言ってた。
しかし、マリーさんが居た頃に女食いギルドの人達と同じギルドだった。
って事は、本当に勝てる勝算なんてあるのかな?
相手がどれだけの実力の持ち主かなんて、検討がつかない。
しかも、ゲーム管理者の人とも仲よさそうだし、裏で手引きされて結局負けとかも考えられる。
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