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ラブ❤ゲー!
第5章 可笑しくなってあげる
「お嬢様っ!!!」

でーた、柳。

柳が凄い形相でダイヴマシンのハッチを開ける。

「何故、勝手にゲームするんですかっ!! したいなら、他のゲームを紹介したのに!」
「じゃー、なんで柳はあのゲームやってるのー」
「いや、それは……」

柳の端正な顔が真っ赤に染まっていく。
真っ黒な瞳がキョロキョロと動き、カラスの濡れ羽のようなショートヘアーの髪を弄る。
珍しい、柳が困ってる。

「柳のへんたーい」
「い、いや!! そ、それはっ!!」

柳が茹蛸みたいに顔を真っ赤にしながら手を必死に左右に振って否定する。
凄い慌てっぷりで、大当たりだと指摘されたも同然。
あんなにお堅い振りしちゃって、ゲームの中じゃあんな軽ーいチャラーい男だったなんて、ねぇ?
一生遊ぶネタにできそう。
たっくんにも教えないと。

「とと、とにかくっ! 他のゲームを紹介しますので、そっちをなさってください!」
「嫌、別に柳の邪魔をしたかったわけじゃないんだよ。たっくんを探したいだけ」
「拓斗様が自分が責任を持って探しますので!」

邪魔って所は否定しないんだねっ!!
やっぱり、苦手と思ってる相手も同じ事を思ってるって情報は正しかった。
そーだなぁー、柳のギルドを抜けて別なギルドにでも行こっかなぁ。
柳に悪いし。

「うん、わかったよ」

それだけ言うと、柳は嬉しそうな安心したような表情をする。
そんなに嫌だったのかーと思うと、案外私も思い通りにならない面倒な主人だったのかな? なんて思ってちょっと反省。

「えっと、じゃあとりあえずこのゲームを……」

そうやって、見せてきた雑誌はたっくんがヴィーナスオンラインを見つけ出したあの雑誌。
露出度の高い服の女の人が多く載っており、それ以上に結婚システムや子作りシステム等何処かヴィーナスオンライン以上の難易度を誇るゲームのように感じる。
このゲームは、最初から男女で登録しないといけないみたいで。

「あ、あのね、柳。これ男女ペア用のゲーム……」
「そこはお気使い無く」

綺麗な笑顔で笑う柳。
えー、待ってー。
もしかして隼人君と2人でやれっていうの?
隼人君はまだ、遊びたいから別れるって言ってたからそんな事承諾しないと思うけど。
まぁ、どっちにしろする気はないんだし。

「とりあえず、自分が前衛をするんでお嬢様は回復職を……」

柳がするんかい!
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