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ラブ❤ゲー!
第5章 可笑しくなってあげる
そういえば、私がレイプにあってお父さんからも殴られた時に慰めてくれたのはお母さんで。
家事とか全然できないけど、落ち込んだときには慰めてくれて本当に助かった。

あのお金は、フルートのコンサートで稼いだお金だろうなぁ。
思い出の人から習ったフルート。
あの人との思い出だからって、フルートを拭き続けて……、そうしてプロになった。
その後その人がどうなったかとか聞いても教えてくれないけど、きっと今でもお母さんが戻ってくるのを待っている。
そう、信じてる。

「聖ちゃん、疲れたでしょ? お母様がお夕飯作るから、待っててね?」
「あ、あぁ! お母さん私が作る!!」

慌てて私は台所に立つ。
流石にポテトチップ振り掛けのお茶漬けは食べたくない。

「お母様もお手伝いしよっか?」

お母さんが片手に持ってるのは、チョコレート。

「お母さん、それ何に使うの?」
「おにぎりの具にするのっ」

お母さん、ごめんなさい。
夕飯は一人で作ります。
お願いだから、座ってて。

「う、うんそうなんだ。凄く斬新だね」
「うん、お昼ご飯にしたら美味しかったのよ」
「へ、へぇ……」

お父さん大丈夫だったかなぁ?
遠い目をしながら、お父さんの事を思う。
舌だけは一人前だから、凄く大変そう。

「味ポンをかけて、焼いたら凄く美味しかったの」
「チョコレートおにぎりに?」
「そうよ~」

笑顔でおにぎりを作ろうとするお母さんの手をがっしりと止める。

「きょ、今日は執事さんをいっぱい呼んだから、庭でバーベキューにしましょう!」
「あら、材料買ってこないとね」
「あー、桜に頼んでおいて」
「聖ちゃーん、他に何か食べたいものはある?」
「隼人君が好きそうなお菓子の材料」
「あら、隼人君に優しいのねっ」
「ううん、目の前で桜に食べさせる」
「あらあら、うふふっ」

アイツに食べさせるはずがない。
椅子に固定して、目の前で桜に食べさせてやるんだ。

「でもね、聖ちゃん」
「どうしたの?」
「そうなると、隼人君もお夕飯食べるの?」
「あー……、やっぱてきとーなケーキの材料で……」
「はーい」

ご飯が終わったら、エリアスさんに連絡して……って柳に頼めばいいか。
そんな事を思いながら、家にある野菜を片っ端に切っていく。
肉とかも解凍させて。
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