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第5章 可笑しくなってあげる

柳にもそんな感じだから、柳が必死になって話しかけて……でもたっくんは「ふーん」って反応が薄い時が続いた。
本当に何考えてるかわからない、そう柳は言ってたけど姉の私でも何を考えているのかわからに時が多いから。

あの2人で組ませるのは非常に危険。
かと言って、エリアスさんとたっくんも危険だと思う。
何処までエリアスさんの忍耐が持つかって所だなぁ。
どちらにせよ、どんぐりの背比べだから……、どちらでもいいのかもしれない。

「見てる感じ、弟さんクールだよなー。人見知りか?」
「うーん、拓斗様は人見知りもあるし、ご気分によっては喋って下さらない時もある。相手が何したって言うワケじゃなくて、ただ単に喋りたくない気分なだけだろうな」
「おいおい、こりゃきっついなぁ」
「お前が担当したほうがいいと思うぞ?」
「案外、蒼と聖の相性も悪いと思うからなぁ」

私とユリアンさん?
意外な答えでびっくりする。

「聖って、見てる感じ必要以上に相手に気を使うから、マイペースで相手にペースを合わせる事を知らない蒼だと、最悪聖のほうが世話するパターンになる」
「安易に予想できる。拓斗様もマイペースでいらっしゃるから、今のままのほうがいいか」
「柳、お前フォローしろよ」
「げ、あんな葬式みたいな空気俺には無理だ」

そこまで酷いのかな?　おう思うけれども、ユリアンさんも最初はちょっと面倒臭そうに私の後をついてきてたから、たぶん完璧にそんな空気になると思う。
えっちは好きみたいだから、付き合ってくれただけなんだろうなぁ。

その反面、エリアスさんってよく喋る。
基本的に誰とでも喋れて、相手にも気を悪くさせない古典的な昇進しやすいタイプなんだろう。
会社には1人居る居ないでその部署の活性化にも繋がる、会社の潤滑油みたいな人だ。

でもまぁ、そういう人と同僚になった人は、その人ばかり成功するからジレンマを感じるかも。
柳と桜がいい例だ。
桜は誰とでも気楽に話すけど、柳は非常に気難しい。
悪く言えば、昔の男みたいな一面もあるし、誰とでもすぐ仲良くするわけでもない。
だから、相手の反感を買いやすくておじいちゃんには結構好かれていない。
逆に、桜は誰とでも笑顔で話すし、冗談も上手いからおじいちゃんのお気に入りになっていて、私が桜に頼み事をしていない時には、桜を旅行に連れて行ったりする程だ。