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ラブ❤ゲー!
第5章 可笑しくなってあげる
<Side 桜>
双子というものは、成りはそっくりなものの、性格や生き方は本当に違う。
そういう事を言えるのは、私<わたくし>自身が身を持って実感をしたからだ。

そう、お嬢様の事だ。

お嬢様が本宅から別宅に移動されてはや数年。
お嬢様からほとんど呼ばれなくなり、扱いがただのメイドになってしまったこの桜。

そんな間にも、彼奴<あやつ>……柳は本当に上手くやっておる。
口惜しい、そう思い何度唇を噛み締めようとも、お嬢様から声がかかる事はなかった。

それなのに、柳ときたら、大旦那様から異世界へ行けるという最新型の機械を買い与えられたのにも関わらず、異世界にてお嬢様と遊んでいたというではないか。
この桜がどんなに努力を重ねても、大旦那様はそんな事はしてくださらなかった……。
今回だって、この桜自ら出向かわなければ、お声なんてかけれもらえなかっただろう。

そして、そしてだ。
目の前では、お嬢様が柳を家に入れる事を交渉しているではないか……。
私には話は来ないのに、何故柳!?

「それでね、警察の人と柳って凄く仲がいいから、お世話役にどうかなって……」
「柳がいいのであれば、構わんぞ」
「ありがとうね、おじいちゃん!」

蒼なら、私も知っている。
私も仲は良い。
されども、あのチビは知らないが……。
しかし、蒼を知っている私にも任務を与えるべきではないか……!?

「桜、行きたいのであれば自分で交渉しろ」
「で、ですが大旦那様……」
「聖は殆ど自分でやってしまうから、自分から動かない限り声はかけんぞ」

そう言われたとしても、どう動けばいいというのだ!?
あの図々しい柳のように、命令しろというのか!?
主だと言うのに、全く大旦那様は無茶を言う。
口ぞえして下さってもいいのに。

お嬢様と遊ぶなんて、幼少の頃以来なのに。
それなのに、柳ときたら暇があればお嬢様と遊んでいる。
一体どういう事なのだ?

父上、母上からは同じように育てられたはず。
なのに、どうしてこんなにも扱いに違いがあるのだ?
とりあえず、大旦那様の言う通りなのだから、自ら言わなければ今回も、そしてこれからも私に未来は無い。

「お嬢様、失礼ですが……、柳は殆ど執事として学ぶ機会を逃げておりますので、私も側に置いて下さい」
「おいおい、桜。仕事はどうした」

こ、この不良執事!
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