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背徳の扉
第2章 家庭事情
ユリは翔くんの前まで行くと目線を合わせて屈む。
翔:「ゆりちゃん?」
翔はユリの事を憶えていてくれた。
ユリは嬉しくて堪らず翔を抱きしめた。
ユリ:「嬉しいっ!覚えていてくれたの?」
翔:「うん、いつもテレビとか教室の壁にゆりちゃんのお顔貼られてるよ?」
ユリ:「え・・そうなの?」
翔:「うん」
ユリ:「ねえ、さっき何して遊んでたの?ユリも混ぜて欲しいなあ」
翔:「うん!智くん!良いよね?」
すると後ろに居た智は首を縦に振り頷いた。
それを見てユリはホッとするものの何故か智と目が合うと吸い込まれる様に目が離せなかった。
智:「じゃあ、かくれんぼしよ」
翔:「うん!」
じゃんけんをして翔が鬼になる。
翔:「1〜2〜・・」
智:「こっち・・」
ユリ:「え?」
智はユリの腕を引っ張り翔に見つからない場所へ行く。
ユリ:「ちょっと・・翔くん見つけれるの?」
智:「かくれんぼなのに見つかって良いの?」
ユリ:「・・・・」
智:「なんで彼奴に会いに来たの?」
ユリ:「私あの子の友達の・・」
智:「知ってる。翔くんからいっぱい聞いてる」
ユリ:「そうなんだ・・」
智:「ねえ、何で?」
ユリ:「あの子を・・引き取りたいから・・」
智:「・・・・」
ユリ:「今はまだ無理だけど・・私が中学卒業したら絶対あの子を迎えに行って母親になってあげたいの」
智:「本気?」
ユリ:「うん、ダメかな・・?」
智:「いや・・良いと思う。あいつ喜ぶよきっと・・」
そう言うと智は別の場所へ隠れに行った。