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私達が人間を辞めた日
第8章 儚い指先
私が熱さに堪らず動いた事により火元の凹みから更に多くの蝋が飛ぶ...
それは股に留まらず腹部や胸...太股の内側を白く飾った。
「ッああ!!」
私の悲鳴に泉の鋭い悲鳴が混ざる...私は今の体制すら忘れていた...
...そうだ...私が蝋を余計に溢せば...下にいる泉にも蝋が落ちる...
それでもこの熱さは精神力でどうこうなる物ではない...泉への気遣い等一瞬で消し飛んでしまう。
「あああッ!!熱ッ!!熱いいぃ!!!嫌ああッ!!助けて!!助けてぇ!!」
頭を落とされた蛇のようにもがきながら叫ぶ...
短くなった蝋燭は蝋を二秒と感覚を空けずに垂れ、私の恥部の花弁は真っ白に染まり...ヒリヒリとした熱さと全身が痺れるような痒さに襲われた。
「助けて欲しいか?」
私の痛み等気にしていない、まるで日常会話のように平然と言う寿...
ゆっくり...ゆっくりと二メートルも離れていない私の元へ時間を掛けて歩いてくる。
「助けてッ!!あああーッ!!助けてくださいッ!!」
「...さて...どうするかな...」
最早プライドもかなぐり捨てた私の懇願に、寿はわざとらしく黙考する。