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私達が人間を辞めた日
第10章 孤独な相部屋
「うっ!!」
不意に男の足が私の腹部にめり込む。私を押し倒したり寝かせたりするプロセスすら面倒らしく、床に蹴り倒される。そのまま両手を押さえ付けられ、脚を開かされた。
女にだって敵わない私が大勢の男に敵うはずもなく...身動きができない。下着を脱ぎ私に挿入しようとしている男が思い出したように言った。
「あっ、そうだ。昨日の飯は旨かったか?」
私の命を繋ぎ止めた食事...恐怖に侵食されている頭は馬鹿正直な答えしか出せず、コクンと頷いた。その瞬間、男達の下卑た笑い声が一斉に響く。
男は可笑しくて堪らないといった様子で言う。
「隠し味に気付いたか?」
あの時はそんな些細な物を気にする余裕は無かった。ただ今まで食べた食事の中で一番美味しかったとしか...私が首を左右に振ると、男は満面の笑みで答える。
「卵焼きには俺達の精子をたっぷり...味噌汁だって3割は小便だぜ?」
...え?
男の言葉の意味を理解するのにしばらくかかった...
思い出すのは卵焼きのどろどろとした食感と...空腹に加え味の有る食べ物を久しぶりに食べた為、味噌汁が苦いと感じた事...
「うぅ...酷い...そんな事って...」
私はただ遊ばれていただけ...
強烈な吐き気と涙がただただ溢れた。