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私達が人間を辞めた日
第11章 永遠に...
私は便器に顔を近付けていく...
涼以外の子供なんて妊娠したくない...その一心でずっと屈辱的な行程をこなし...毎日この錠剤を飲み続けてきた。
最初は涼の目の前で精液に落とされた錠剤を啜り...ある時は男の尿で流し込まれ...ある時は対価として暴力を振るわれ...ある時は寿の客の前で自慰をさせられた。
口が便器の水に着く...底に落とされた錠剤を唇で挟み...顔を上げ...飲み込む...
駄目...吐いたらまた薬を貰える保証なんてない...
私が錠剤を飲んだ事に少し意外そうな顔をした作業服の男は言う。
「はぁー、お前も頑張るな...人を呼ぶから大人しく寝てろ」
作業服の男が立ち去ると、私は浴室で口をゆすいで体を洗い、ベッドに沈み込んだ。
涼以外の男と散々交わったベッドでなんか寝たくないのだが、今だけはこの体調の悪さに抵抗できそうもない...
一瞬逃げてやろうとも思ったが、どうせ内側から扉を開けられないようにされているだろうし、監視されているのだから逃げようという素振りを見せただけで酷い目に合うだろう。なにより涼を置いてはいけない...
扉が開く音を聞き、浅い眠りから覚める。
部屋に入って来たのはさっきの男と...楽しそうな顔をしている...寿...
寿は私に語りかけた...
「体調が悪いんだって?どんな風に悪いんだ...」
「あの...体がだるくて...頻繁に吐き気がします...」
愉快な物を見るような寿の表情...それだけで私を心配して来たわけではない事が解る。