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私達が人間を辞めた日
第11章 永遠に...

裏口...だろうか...
作業服の男に連れられ、質素な扉を抜けると久しぶりの外気を感じた。
廊下の上品さと程遠い見た目の大きな車庫。そこに数台のトラックが並び、その先に外の風景が見えた。
男に引っ張られ裸足のまま外に出た為、足裏は小枝や砂利を踏み傷を付けるが、今の私はそんな事を気にする余裕もない。
何故わざわざ外に出なければならないのだろうか...振り向いて館を確認すると、途方もなく大きい...そんな大きな館に涼一人を監禁するスペースが無いとはとても思えないのだ。

館の外は終わりの見えない森が広がっている。どの方角を見ても、トラックが走れるだけの道以外に人口物が一つも見当たらない...相当人里から離れた森のようだ。
そんな私の焦り等気にする様子もなく、男はどんどん森の奥に進む...
しばらく進んだ後、木々の間隔が広い空間にたどり着いた男は急に足を止めて言った。

「ここだ...」
「...え?」

思わず聞き返す...ここと言っても辺りには人影一つ見当たらないし、人を監禁できるような空間にも見えない...周りを見渡す私に男は言った。

「違う...下だ」

下...?
男が顎でしゃくる場所を見る...
そこは何の変鉄も無い地面だ...いや、おかしい部分は有る...
その辺りだけ雑草が無い事と...土の色が違う事...
まるで...一度掘り返して...また埋めたように...
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