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私達が人間を辞めた日
第12章 枯れないディアスキア
教育...不穏な響きだ。
悪い予感は寿が取り出した鞭により確信に変わる。
姫歌は目を輝かせながら後ろから寿の両肩に手を置いて言った。
「ねーねー、寿様ぁ。私にやらせてくれませんか?」
寿は少し困った様子で姫歌に言う。
「なんだ、17番の件から新しく目覚めたのか?」
「えへへ、まあ」
まるで仲の良い親子のような風景だが、話の内容が不気味過ぎる...
私と同年代に見える姫歌は寿から鞭を受け取ると、ベッドから飛び下りて私に言う。
「そこのブス。寿様に返事もできない女がどんな目に合うのか教えてあげるね?」
ブス...?今まで散々悪態を吐かれてきたのだがブスと言われたのは初めてだ。
もっとも、この姫歌に比べれば私なんか不細工に見えるのだろうが...
そんな事を考えていると、不意に左頬に衝撃が走った。姫歌が鞭で私の頬を躊躇無く叩いたのだ。
「ッたああぁ!!」
私は左頬を抑えて悲鳴を上げる。キンキンとした耳鳴りに重なり、姫歌の声が聞こえてくる。
「ねぇ...せっかく教育してあげるって言ってるの。何か言う事あるでしょ?」