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私達が人間を辞めた日
第13章 記事にならない取材

周囲から得られる情報は無いようだ。私が冷静に分析するしかない...
気になるのはさっきの女性の言葉...「余計な事を言うと巻き添えになる」意味...
減点という単語と結び付けるなら、余計な事を言う行為に減点が与えられる?
でも...何故この檻の中で話す事すらそんなに危惧しなくちゃならないの?
見たところ女性以外は誰も居ないし、男達に聞かれる心配も無いでしょう。
聞かれる可能性が有るとすれば...盗聴?まさか檻のどこかに盗聴器なんかが有るの?

もしそうなら...今の発言は不味かったか...

それを今気にしても仕方ない...でも念の為、発言に注意するに超したことは無いだろう。
それと私の友人の事...確かこの館の主である寿とかいう男のお気に入りは、檻じゃない部屋が与えられるらしい。
友人の希望(ノゾミ)がお気に入りで別の部屋に居る可能性は...あまり想像できない。希望は一途で少し臆病な性格だ。それに涼を裏切ってまで他の男に媚びるような女でも無いし、そんな度胸も無いだろう。
もっとも、こんな状況でそんな度胸が有るのはある意味異常だが。
....何か...余程の理由が無くては...
やはり死角の檻に居る可能性が一番高いのではないのだろうか、もし希望が私に気付いても何も言っていないのであれば...盗聴の件はほぼ確定だ...

「5番!!出ろ!!」

集中して分析していると、不意に男の声が響いた...
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