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私達が人間を辞めた日
第18章 私は誰のモノ?
こんな種類の恐怖は初めてだ...
私を犯そうとする者、欲望を満たす為に慰み物にしようとする者、見下す者は散々見てきたが、この女は...何を考えているのか理解できない。
寿に命じられているわけでもなく、自分の意識...もうまともな意識が存在しているのかすら不安な程の精神状態で、私の髪を食っている...
「こっ...寿様...この女...おかしいですよ...」
「お前は寝てればいいと言ったろう?」
「...はい...ン!?」
助けを求めるように寿に呼び掛けるが、雑な返事と共にどろどろした琥珀色の液体を浴びせられた。
何!?甘い匂い...シロップ...?
顔を含め体中に浴びせられたそれの正体を尋ねる前に、寿は18番に言った。
「糖分なんて久しぶりだろう?特別に与えてやろう」
与える...?
「あは...ふふっ...」
寒気のするような笑い声を出す18番が私に飛びかかった...