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私達が人間を辞めた日
第18章 私は誰のモノ?
2番は高校生...下手をすると中学生くらいに見える少女で、目を覆いたくなるような傷にまみれている。
もはや数日で付けられた傷とは思えない...いったいどんな酷い事をすればこんな悲惨な体になるのだろうか...
「アンタ名前はー?」
「上木...早苗...です...」
私が呆然としていると、突然Gは振り向いて尋ねた。私は思わず、年下であろうGに敬語で答えてしまう。
それはこのGの首輪を着けた女からただならぬ雰囲気を感じたからだろう。
「ふーん...早苗ね...私の事は姫歌様って呼びなさい?」
「...はい...姫歌様...」
「そしてこっちが彩芽でー...あっちが蛍だよー」
18番が彩芽...2番が蛍...
ここで素直に返事をしてしまうのも、この館で染み付いた悲しい習性...
姫歌と名乗ったGは、蛍の元へ向かうと前髪を掴んで顔を上げさせる。蛍の口から力無く涎が垂れた。
そして姫歌が私を指差して言った。
「蛍ーっ、新しい仲間の早苗だよー」