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私達が人間を辞めた日
第18章 私は誰のモノ?
「早苗もちゃんと言う事聞けないとぉ...蛍みたいになっちゃうよ?」
姫歌は蛍に後ろを向かせ...背中をぺちぺちと叩いた。
その背中には目を背けたくなるような無数の火傷...
あまりにも酷い...こんな少女の体に...これほどの傷を着けるなんて...
「蛍ー、自分の立場を言ってみよーね」
ボールギャグを外された蛍は姫歌の前に跪く...
衰弱した体を懸命に動かし、掠れた声を精一杯振り絞る。
「はいっ!!私は姫歌様のペットです!!姫歌様を喜ばせる事だけが、生きている理由です!!」
辞めて...そんな事言わないで...だってそれは...もう...他人事じゃない...
「ここでは姫歌様がルールです!!私達...ペットは、姫歌様のどんな命令にも従います!!」
そんな惨めな事しないでよ...これが...私の行き着く姿なの...?
必死に叫ぶ蛍を笑顔で見下ろす姫歌...私はもう姫歌のモノ...
誰のモノになるかなんて選ぶ権利...最初から無かった...
姫歌の笑い声と...蛍の無様な台詞と...彩芽が狂ったように床を舐める音が...私の精神を虐げていく。