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私達が人間を辞めた日
第3章 減点制度

「14番!!出ろ!!」

男の声が響いた。
自分の呼び出しではない事に安堵する。
そうだ...ネガティブになり過ぎるのも良くない。さっき自分で泉に言ったではないか。
もし減点でペナルティーを受けるとしても、残忍な行為なら直ぐ呼ばれるはずだ。私を手酷く痛め付けたい程暴言に対して怒り狂ってるのなら、時間を開けるのも不自然だろう。
それに減点1ならペナルティー等無いかもしれない。減点が溜まり一定の数字を越えたらペナルティーというシステムかも...そもそも、寿に暴言を吐かせない抑止力の為のハッタリかもしれないじゃないか...
胸を撫で下ろし静かに深呼吸する。無理矢理にでもポジティブに考えなければ狂ってしまいそうだ。

私の強引な読みが当たったのか何事も無く夜になり、消灯された。
夜に呼び出しが有るのかもと不安も有ったが、わざわざ夜にする必要もないと無理矢理考え浅い眠りにつく。

朝になり朝食を済ませると、今度も別の人が呼ばれる。
泉と他愛の無い会話をして暇を潰す。泉も私が呼ばれない事で不安が薄れたのか、随分と明るくなった気がした。

やっぱり大丈夫そうだ。
そんな私の甘い考えは...数時間後に跡形も無く砕かれる事になる...
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