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私達が人間を辞めた日
第19章 【最終章・私達の答え】前編~真夜中の侵入者~

そんな俺を責める事無く集まってくれた彼らの思いに応えたい。
何度も確認したGPSを眺めて再び場所を確認し小さく息を吐いた。
相手に悟られる事を考え、車は徐行するような速度で進む為、かなり時間をかけて目的地に向かった。

皆娘や息子の安否が心配なんだろう...勿論会話が弾むはずも無く、重苦しい空気の中...車がクンッと静止した。

「あれは...?」

宏は前方を指差して言った。
それに釣られて前を見ると、不気味で...巨大な建物が視界に映る...

「二ノ宮さん!!発信器は...?」
「...はい。あの辺りで間違いないようです...」

清志の問い掛けに応じると、皆一斉に息を飲む...
おかしい...明らかに異質だ...金持ちの道楽でも、こんな不便な山奥に別荘を建てるなんて不自然だ...

「まさか...あそこに...」

孝弘の驚嘆の声が...車内に響いた。
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