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私達が人間を辞めた日
第4章 最下層からの蹂躙
....ここ...どこ...?
目が覚めた私の視界に広がったのは真っ黒な天井...
あれ程朦朧としていた意識は不思議とはっきりしている。
そうだ...確か薬を飲んで...。鉛のように重かった体は何事をなかったように軽くなっていた。
ただの睡眠薬...?そう思いながら体を起こそうとすると...
「ん!?けほっ...」
首が何かによって絞められ...いや、体を起こそうとした事によって首に何かが押し付けられた。丈夫な革のような感触...首が床に固定されている...
それどころか、軽くなったはずの手足すら...体のほとんどが動かせない。
「なんなの...これ...?」
顔を動かそうとすると両側のこめかみ周辺が圧迫される...
視界に何も見えないので、何か最低限の大きさの物で頭を動かせないように固定されているようだ。
僅かに頭を上下させる事しかできない...視線を下半身に向ける...
腰、太股、足首は革ベルトのような物で床に固定されていた。二の腕と手首にも同様の感覚が有るので同じような状態だろう...
つまり...私は大の字で床に押さえつけられ...動かせるのは指と視線くらい...
視線を動かし過ぎたせいで再び首が圧迫され...視線を戻しながら首の違和感に気付いた...
...首輪が...待遇者の証であるアルファベットの記された首輪が...外されている...
頭の方向から...扉が開くような音が聞こえた...